「産業計画会議」レコメンデーションを公開

 電力中央研究所(電中研)の創設者(2代目理事長 昭和28年〜昭和43年)である松永安左エ門(松永翁)は、電気事業の発展に尽くす一方、日本という国の将来を常に見据えていました。松永翁のもつ比類なき先見性・カリスマ性を語るうえで外すことができないものがあります。 日本の産業発展、経済成長のための政策提言を行うべく、自身が主宰した「産業計画会議」です。自らが委員長となり、各界のトップリーダー約120名により構成された民間の任意団体で、電中研内に事務局が設置され、昭和31年から昭和43年まで16の提言をまとめました。 日本の産業はどのような姿にならければならないのか、理想的形態に到達するには如何なる国民的努力が結集されなければならいのか。20数名からなる常任委員会を設け、毎週、研究会方式で意見交換し検討を進めていきました。

 まとめあげたレコメンデーション(勧告)は記者発表を行い、衆参両院や関係省庁、総理大臣や関係大臣へも届けました。常任委員等らの協力を得ながら、実現にむけて粘り強く努力したと言われています。歯に衣きせぬ厳しい勧告の内容は、多くの反発を受けることもありました。実現までに長短はあるものの彼らの情熱は後の世に実り、今日ふり返るとその約8割がほぼ実現したと言えます。

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産業計画会議委員会の総会(S41.3.16)    「第12次勧告 東京湾に横断堤を」の概要を英訳し、E.ロスチャイルド氏へ送った。


 電中研は2011年に60周年を迎えます。松永翁が理事長時代に電中研の全職員に送ったメッセージ『産業研究は智徳の練磨であり、もって社会に貢献すべきである』を改めて振り返るべく、電中研に残された産業計会議の資料の整理を進め、全勧告書(PDF版)を公開することにいたしました。勧告書が全巻揃っていることは珍しく、松永翁や戦後経済史の研究に資すれば幸いです。

 公開にあたってはダイヤモンド社、東洋経済新報社よりご了承いただきましたが、古い資料であるため著作権の詳細が不明なものも含まれております。ご存じの方は電中研までご一報ください。また、閲覧・利用にあたっては、当所の著作権などの 利用規約をご覧ください。なお、勧告書本冊の閲覧、複写サービスは行っておりませんので、あらかじめご了承ください。

 電中研は今後も松永翁の志を引き継ぎ、我が国の電気事業はもとより産業・社会の発展に、そして世界に貢献すべく研究・技術開発に、今後も取り組んでまいります。

平成21年11月吉日


   産業計画会議趣意書

第1次勧告より「産業計画会議趣意書」
  

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