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  HOMEバックエンド研究センター>概要>研究内容>使用済燃料の輸送・貯蔵
 
  ◇使用済燃料の輸送・貯蔵 
 
 
 原子力発電では、原子燃料は製造、発電、再処理、再利用とサイクルの輪を形成しています。各工程間を結ぶものとして“輸送”があります。原子燃料物質等の放射性物質は、厳重な管理の下、輸送容器に入れられて、安全に輸送されています。輸送容器は、万が一の事故(落下や火災など)に遭遇しても、内部の放射性物質が漏れないような構造になっています。また、放射線を遮へいする機能や臨界を防止する機能、さらに、使用済燃料等から出る熱エネルギを外部に放出する機能(除熱)を持っています。
 我が国では、原子力発電所で使用された燃料は、再処理して、再利用する方針です。原子力発電所では、原子炉から取り出した使用済燃料の放射線強度が高く、発熱量が大きいため、これらが下がるまで、一旦、燃料プールに保管します。その後、使用済燃料は再処理工場に輸送しますが、一部の使用済燃料は、再処理するまでの間、密封された容器に入れて“貯蔵(中間貯蔵)”します。貯蔵期間は、40〜60年間を想定しています。貯蔵容器の中には、ヘリウムガスなどの不活性ガスが充填されているため、燃料プールでの貯蔵(湿式貯蔵)と区別して、乾式貯蔵と呼ばれます。乾式貯蔵は、除熱を自然対流で行うため、空調装置などの動的機器がなく、電源喪失などによる事故の影響を受けにくい方式です。世界的に見ても、原子力発電を行っている国々では、乾式貯蔵が増えています。乾式貯蔵には、使われる容器によって、主に二つの方式があります。金属製の容器の場合を金属キャスク貯蔵方式と呼び、コンクリート製の容器の場合をコンクリートキャスク貯蔵方式と呼びます(図1)。金属キャスクには、貯蔵専用の設計と輸送と貯蔵の両方に使える設計があります。コンクリートキャスク貯蔵方式では、コンクリート製容器の内部にキャニスタと呼ばれる金属製の円筒密封容器があり、その中に使用済燃料が収納されています。コンクリートキャスクは貯蔵専用の設計で、輸送はキャニスタを金属キャスクに詰め替えて行います。我が国では、金属キャスクによる貯蔵が日本原子力発電(株) 東海第二原子力発電所の敷地内で行われています。また、リサイクル燃料貯蔵(株)が青森県むつ市に、金属キャスクによる貯蔵施設を建設し、貯蔵の準備を行っています。
 当所では、輸送や貯蔵について、安全・安心で経済的な技術の開発研究を行っています。研究の推進に当たっては、図2に示すように、国内の電気事業はもとより、国外の研究機関とも密接に連携し、ニーズに合ったタイムリーな成果を得て貢献するよう心がけています。
 輸送技術については、輸送規則に定められた試験条件に対する評価や試験を行って、輸送の安全性を明らかにしています。輸送規則では、9m高さからの落下事故、800℃、30分の火災事故や200m深さへの海没事故などに対する安全評価が求められます。当所では、実物大の容器を用いた試験や構造・熱解析による評価手法を開発しています。
 貯蔵技術については、貯蔵状態での長期健全性(閉じ込め、遮へい、臨界防止、除熱機能)を試験や解析で明らかにしています。さらに、地震などの自然災害や航空機衝突などの事故に対する評価手法の開発も行っています。

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図1 使用済燃料の貯蔵容器
 
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図2 使用済燃料の輸送・貯蔵研究の国内外実施体制