電力技術研究所

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背景

 電力系統に生じる様々な現象を、実効値ではなく波形レベルで解析するのが瞬時値解析プログラムです。従来、瞬時値解析プログラムは各種サージ性過電圧、励磁突入電流、鉄共振現象などの解析に用いられてきました。また、最近では各種電力品質の解析や太陽光・風力発電設備連系用インバータの解析にも用いられ、そのニーズがますます高まっています。

これまでの研究と主な成果

 当所では電力系統瞬時値解析プログラムXTAP(eXpandable Transient Analysis Program)の開発を進め、2009年にはバージョン1.00を完成させました。瞬時値解析にはこれまで海外で開発されたEMTPなどが用いられてきましたが、XTAPはこの分野初の国産プログラムであり、以下の特徴があります。


(1) 計算アルゴリズム
 2S-DIRK積分アルゴリズムの採用により、インダクタ電流やキャパシタ電圧が急変しても数値振動を生じません。連系用インバータなどパワエレ回路の解析に有利です。

(2) 装備している解析モデル・機能
 基本的な電気回路素子をはじめ、送電線・地中ケーブルモデル、同期機・誘導機モデルなど、電力系統の瞬時値解析に必要なモデルを装備しています。また、制御ブロック模擬機能(Y法互換)、線路定数計算機能を有しています。

(3) ユーザ・インターフェース
 視覚的なデータ入力が可能なユーザ・インターフェースを有しています。また、取扱説明書やヘルプ画面などは全て日本語で書かれています。


*実現象には生じない計算上の振動(誤差)。EMTPなどで生じる。


今後

 各種瞬時値解析の標準モデルや例題の拡充を進めます。また、解析の勘所や実例を示した、「電力系統瞬時値解析ガイドブック」を作成します。



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