石炭の高度燃焼技術の開発

 世界的に広く分布し、埋蔵量が豊富な石炭は、長期にわたり利用可能な極めて重要な燃料です。現在、国内の石炭火力発電所においては、石炭を粒子状に細かく粉砕して燃焼させる微粉炭火力発電方式が主に用いられています。この微粉炭火力においては、燃焼性・環境保全性の向上や、使用できる石炭の種類を増加させることが重要な課題となっています。


 電中研では、

1.
石炭燃焼量約100kg/hの横置円筒型の石炭燃焼試験炉(図1)、および、実際の火力発電所と同様の系統で構成されている、石炭燃焼量約300kg/hの石炭燃焼特性実証試験装置(図2)を用いて、石炭などの燃料の粉砕性や燃焼性などを評価するとともに、石炭性状から燃焼特性などを事前に予測する技術を開発しています。
2.
微粉炭燃焼時に、燃え残りを少なくしつつ、排ガス中の環境汚染物質であるNOx(窒素酸化物)の発生量も抑制する微粉炭燃焼技術を開発しています(図3)。
3.
現在、国内の石炭火力発電所においては、主に、比較的品質の良い瀝青炭という種類の石炭が主に用いられています。この瀝青炭の需給が逼迫した場合に備えて、亜瀝青炭、難粉砕性石炭および難燃性石炭などの低品位炭の燃焼技術を開発しています。
4.
石炭の燃焼特性を解明し、石炭を効率良く燃焼できる技術を開発するためのツールとして、レーザ等を使用して燃焼を精度良く計測する手法、および、燃焼特性を模擬できる燃焼シミュレーション技術の開発を進めています。
5.
ボイラを安全に運転するため、ボイラ内の蒸気管に対して、燃焼ガスによる腐食特性や、石炭中に含まれる灰の付着特性を評価する技術を開発しています。

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図1 石炭燃焼試験装置

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図2 石炭燃焼特性実証試験装置

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図3 微粉炭高度燃焼技術


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