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はじめに

ヒューマンファクター研究センター
センター長 佐相 邦英

電力施設の安全・安定運転を目指したヒューマンファクター研究


電力中央研究所は、昭和26年11月にわが国の電気事業の総合研究機関として設立され、以来、電気事業の運営に必要な課題に積極的に取り組み、その研究成果は、電気事業の発展はもとより、広く学術の振興と社会の進歩に貢献しています。

ヒューマンファクター研究センター(Human Factors Research Center:HFC)は、1979年のスリーマイル島原子力発電所、1986年のチェルノブイリ原子力発電所の事故を契機として、ヒューマンエラー低減による原子力発電の安全性、信頼性の向上を目指した研究を行うため、1987年(昭和62年)7月に発足しました。

ヒューマンファクター研究は、人間工学、心理学をバックボーンにする研究で、人間の身体的・認知的・精神的特性を理解し、人間と機械・道具、環境、組織、社会システム、組織文化との相互作用の適正化を図る実践科学です。つまり、適正化によって労働現場の改善を図ることが求められています。当センターでは、電気事業のヒューマンエラー防止、安全文化醸成に資するため、電気事業の現場と密な関係を作りながら、また時に電気事業以外との関係も作りながら研究を推進しています。