財団法人 電力中央研究所

電力中央研究所 研究報告書(電力中央研究所報告)
[CRIEPI Research Report]

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研究報告書 詳細情報
[Detailed Information]

報告書番号 [Report Number]
N16001
タイトル
ひまわり8号を用いた日射量推定・予測システムの開発
[Title]
Development of a satellite-based real-time solar irradiance estimation and forecasting system using Himawari-8
概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)
背 景
太陽光発電の大量導入により、電力系統の需給運用において、現況から数時間先までの日射量の把握と当日予測が求められている。観測値による把握では観測地点数の制約があり、気象モデルによる予測では予測開始から数時間先までの誤差が大きい。このため、日射量に影響を与える雲分布を観測可能な、衛星画像データの活用が求められる。
2015年7月から運用が開始されたひまわり8号は、観測時間間隔の短縮など、観測機能が大幅に向上している。このため、ひまわり7号を対象に開発した日射量推定・予測手法[1]-[3]をひまわり8号に対応・最適化することで、計算精度の大幅な向上が期待できる。

目 的
ひまわり8号を用いたリアルタイム日射量推定・予測システムを開発する。

主な成果
1. 日射量推定手法の開発
既開発の日射量推定手法に、大気路程(エアマス)を考慮した補正項を加えた上で、ひまわり8号に対して最適化した。推定結果は、観測値に見られる時系列の変動傾向を概ね良好に再現することを確認した(図1)。2016年4月の1カ月間の30分平均値の誤差は、ひまわり7号を用いた推定結果と比較して21%改善すること、10分平均値の平均二乗誤差平方根(RMSE)は68W/m2となることを確認した。例えば、4 月正午の快晴時の日射量は1,000W/m2 程度であり、これに対してRMSE は10%以下と高い推定精度を示した。
2. 日射量予測手法の開発
大外しの低減を目的として、二種類の予測手法の信頼性を事前に評価した上で、予測計算に用いる手法を選択する品質チェック手法注1を追加した。2016年4月の1カ月間の誤差は、予測開始〜3時間先までのRMSE平均で190W/岼焚次3〜6時間先までで230W/岼焚爾鮹成すること、品質チェック手法を用いることで3〜6時間先までのRMSE平均が32%低減することを確認した(図2、図3a)。また、赤外画像のみを用いた予測手法の追加により、夜明け前からの予測を可能とした(図3b)。
3. 日々の日射量推定・予測計算を自動で実施するシステムの開発
日射量の推定と最大6時間先までの予測を日々自動で計算し、推定・予測結果をWeb上で表示するリアルタイム日射量推定・予測システムを開発した(図4)。

今後の展開
開発したシステムを用いた日々の運用を実施することで課題点を抽出するとともに、日射量推定・予測手法の更なる高度化を図り、システムの改良に繋げる。
[Abstract]
To provide highly accurate estimation and forecasting of PV power generation, a satellite-based real-time solar irradiance estimation and forecasting system using Himawari-8 has been developed. This system was applied and evaluated over the KANTO district using a solar irradiance observational dataset provided by the Abiko Station in Chiba Prefecture.
First, the estimation method added an air-mass bias correction method, and was optimized for Himawari-8. We demonstrated that by using this method, there was a time-frequency reproduction of about 10 min and a Root Mean Square Error (RMSE) improvement of 21% compared to that of the method based on Himawari-7. Second, the forecasting method added two new functions: a quality check method for reducing large errors, and a forecasting method that only uses infrared images from dawn until noon. The accuracy results that were averaged between three and six hours of lead-time showed an improvement in the RMSE by 32% compared to that without a quality check. Finally, a forecasting system, with a lead time of up to 6 h, and a real-time estimation was updated every 2.5 min estimation and 30 min forecasting, respectively. And, these results can be displayed on the Web Browser.
報告書年度 [Report's Fiscal Year]
2016
発行年月 [Issued Year / Month]
2017/01
報告者 [Author]

担当

氏名

所属

橋本 篤

地球工学研究所 流体科学領域

宇佐美 章

材料科学研究所 電気材料領域

田村 英寿

地球工学研究所

西澤 慶一

環境科学研究所 大気・海洋環境領域

キーワード [Keywords]
和文 英文
太陽光発電 Photovoltaics
日射量推定 Solar irradiance estimation
日射量予測 Solar irradiance forecasting
静止気象衛星 Geostationary satellite image data
ひまわり8号 Himawari-8
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