財団法人 電力中央研究所

電力中央研究所 研究報告書(電力中央研究所報告)
[CRIEPI Research Report]

研究報告書「電力中央研究所報告」は当研究所の研究成果を取りまとめた刊行物として、昭和28年より発行されております。 一部の研究報告書はPDF形式で全文をダウンロードすることができます。 ダウンロードの際には、当サイトの利用規約を遵守の上ご利用ください。

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研究報告書 詳細情報
[Detailed Information]

報告書番号 [Report Number]
N16005
タイトル
キャニスタのヘリウム漏えい検知器の開発(その1)−縦置き小型キャニスタ模型を用いた漏えい評価試験および解析−
[Title]
Development of Helium Leak Detector for Canister (Part.1)- Leak Evaluation Tests and Analysis by Vertical Small Canister Model -
概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)
背 景
使用済燃料の長期貯蔵管理に関する関心が世界的に高まっている。米国等においては、多数のコンクリートキャスクが使用されているが、現状では、密封監視は行われていない。しかし、健全性を監視することは重要であり、当所では、漏えい時にキャニスタの表面温度が変化する現象を利用した漏えい検知器を提案している[1],[2]。検知器の実用化に対しては、微少漏えいでも検知できるか等の感度評価が必要である。
目 的
小型キャニスタ模型(図1)を用いて圧力を変化させた漏えい評価試験を行い、検知器の感度評価に必要となる内圧と各部温度の関係を把握する。また、試験体系をモデル化した数値解析により、熱流動現象を解明し、検知の原理を確実なものにする。
主な成果
1.漏えい評価試験
小型キャニスタ模型の内部気体として、空気およびヘリウムを用いた試験を実施した。試験では、加熱後、内圧を5、3、1atmと段階的に減圧して、定常状態での各部温度を評価した。空気およびヘリウム試験共に、既往研究[1]で観られた現象である容器上部温度が低下し、容器底部温度が上昇する現象が確認された。また、ヘリウム試験では、ヘリウムの熱伝導率が大きいため、容器上部と容器底部の温度変化の圧力依存性が小さいことが確認された(図2)。
2.漏えい評価解析
熱流動汎用コードSTAR-CCM+®ソフトウェアを用いた三次元定常圧縮性解析を実施した。容器上部と容器底部の温度と圧力の関係は再現されており、高圧時には、容器上部の熱流束が大きいことから、容器上部の空間に熱容量の大きい熱溜まりが生じ、そこから、容器蓋部を通じて熱が放出されるため上部温度が上昇することが明らかとなった。一方で、低圧時には、この熱溜まりが小さくなることから放熱量が減少し、上部温度が低下すると共に、内部の対流効果が減少することにより、発熱体温度が上昇し、発熱体に接触している容器底部温度が上昇するものと推測される(図3)。また、発熱体温度については、温度の圧力に対する傾向は一致したが試験結果よりも低い値となった(図4)。
今後の展開
漏えい率の検知限界を検討するために、内圧を連続的に変化させた試験を行う。また、容器姿勢を横置きにした場合の検知可能性を試験および解析により検討する。
[Abstract]
We develop a helium leak detector using temperature information of the canister for the concrete cask. In order to realize the detector, it is necessary to evaluate its sensitivity by tests and analysis. Therefore, gas leak tests were performed on a small pressurized vessel with 12 electric heaters. The vessel is a one-eighteenth scaled model of the storage canister in the concrete cask. The diameter of the vessel is 100mm and the height is 260mm. Inner pressure (from 1atm to 5atm), heat rates (from 11.9W to 47.8W) and the kind of fluid in the vessel (air or helium) were changed as parameters. Phenomenon that the temperature at the top of the vessel decreases and the temperature at its bottom increases during gas leak was observed in these tests. The phenomenon was valid by numerical analysis. In these tests using helium gas, the temperature in the vessel was lower than that in the test using air even under the same condition of the heat rate, which is because heat conductivity of helium is high. The temperature inside the vessel was hardly depended on the inner pressure in these tests.
報告書年度 [Report's Fiscal Year]
2016
発行年月 [Issued Year / Month]
2017/02
報告者 [Author]

担当

氏名

所属

竹田 浩文

地球工学研究所 バックエンド研究センター

島池 航平

シーメンスPLMソフトウェア(株式会社CD-adapco)

キーワード [Keywords]
和文 英文
経年劣化管理 Aging Management
使用済燃料貯蔵 Nuclear Spent Fuel Storage
キャニスタ密封性 Canister Confinement
ヘリウム漏えい検知器 Helium Leak Detector
漏えい評価解析 Leak Evaluation Analysis
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