財団法人 電力中央研究所

電力中央研究所 研究報告書(電力中央研究所報告)
[CRIEPI Research Report]

研究報告書「電力中央研究所報告」は当研究所の研究成果を取りまとめた刊行物として、昭和28年より発行されております。 一部の研究報告書はPDF形式で全文をダウンロードすることができます。 ダウンロードの際には、当サイトの利用規約を遵守の上ご利用ください。

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研究報告書 詳細情報
[Detailed Information]

報告書番号 [Report Number]
N17006
タイトル
幌延深地層研究施設における掘削影響領域の評価(その2)−深度250mを対象とした試験−
[Title]
Evaluation of the Excavation disturbed Zone in the Horonobe Underground Research Laboratory (Part 2) - Investigation in the 250m gallery -
概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)
背 景
高レベル放射性廃棄物を地下深部に処分する際,坑道等の掘削に伴い掘削影響領域が発生する。掘削影響領域では,岩盤に様々な変化が生じると考えられており,放射性核種の移行挙動にも影響する可能性がある。従って,その範囲や経時変化を把握することは重要である。当所(以下,電中研)と日本原子力研究開発機構(以下,原子力機構)では,掘削影響領域に関する共同研究を実施し,これまで原子力機構が所有する幌延深地層研究施設の深度140m調査坑道を対象とした調査を実施してきた。

目 的
坑道掘削に伴う水理・力学・物理特性等を調査し,掘削影響領域の範囲や経時変化,およびそこで生じた物理変化の要因や調査深度による違いを明らかにする。

主な成果
幌延深地層研究施設の深度250m調査坑道において,坑道掘削に伴う岩盤の変化を捉える調査を実施した。また,深度140m調査坑道における調査結果との比較を行った。その結果,以下の知見を得た。

1. 深度250m調査坑道を対象とした調査の結果
壁面観察の結果より,坑道掘削に伴う割れ目の形成を確認した。また,透水試験の結果より,坑道掘削に伴い坑壁から0.5〜1m離れた領域で透水係数が増大した。さらに,弾性波トモグラフィの結果より,坑壁から約1m以内の範囲でP波速度の低下が生じた。P波速度の低下と割れ目密度との間に相関を持つことが示されたことから,割れ目の形成に伴う透水係数の増大を捉えた可能性が示された。
比抵抗トモグラフィの結果より,坑道掘削に伴う比抵抗の変化は最大でも10%程度と小さかった。坑道掘削後に坑壁付近から採取した岩石試料の飽和度は90%以上であったことから,坑道掘削に伴う不飽和領域はほとんど生じていないことが推察された。

2. 深度140m調査坑道を対象とした調査結果との比較
掘削損傷領域の広がり(坑壁からの距離)は,140mの場合で最大約45cm,250mの場合で最大約1mと推察された。不飽和領域の広がりは,140mでは坑壁から約1mである一方,250mではほとんど形成されていないと推察された。

今後の展開
同領域における調査を継続して行い,掘削影響領域における長期的な経時変化を計測するとともに,深度による結果の違いを詳細に調査することで,掘削影響領域において生じた物理変化の要因を解明する。
[Abstract]
In an excavation of shafts and galleries in the deep underground for disposing high level radioactive waste, an excavation disturbed zone (EdZ) or excavation damaged zone (EDZ) is developed around the shafts and galleries owing to the stress redistribution. It is important to understand the behavior of the EdZ or EDZ, so we performed the in situ experiment to investigate the behavior of EdZ or EDZ as a collaborative research between Central Research Institute of Electric Power Industry (CRIEPI) and Japan Atomic Energy Agency (JAEA) in the 250m gallery in the Horonobe Underground Research Laboratory.
As a result of the geological observation around the gallery, fractures induced by gallery excavation was clarified. The enhanced hydraulic conductivity was detected within 0.5 to 1m from the gallery wall on the basis of the result of hydraulic tests. As a result of the seismic tomography, seismic velocity was decreased within 1m from the gallery wall. The decrease of seismic velocity was related to the density of the fracture induced around the gallery wall by the gallery excavation. Therefore, this suggests that fractures induced around the gallery leads to the increase of hydraulic conductivity within 1m from the gallery wall. On the other hand, it is estimated that the unsaturation zone around the gallery was not induced by results of resistivity tomography and water saturation measurement of the rock sample.
We compared the experimental results between those in 140m and 250m gallery. The extent of the fractures induced by the gallery excavation, i.e., EDZ was about 45cm in the 140m gallery and about 1m in the 250m gallery. The extent of the unsaturated zones related with EdZ was about 1m in the 140m gallery, however, unsaturated zone was not appeared in the 250m gallery.
報告書年度 [Report's Fiscal Year]
2017
発行年月 [Issued Year / Month]
2017/12
報告者 [Author]

担当

氏名

所属

窪田 健二

地球工学研究所 地圏科学領域

中田 英二

地球工学研究所 地圏科学領域

末永 弘

地球工学研究所 地圏科学領域

野原 慎太郎

地球工学研究所 地圏科学領域

青柳 和平

国立研究開発法人日本原子力研究開発機構 バックエンド研究開発部門

キーワード [Keywords]
和文 英文
高レベル放射性廃棄物処分 High level radioactive waste disposal
掘削影響領域 Excavation disturbed Zone (EdZ)
堆積性軟岩 Sedimentary soft rock
物理探査 Geophysical exploration
透水試験 Permeability test
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