財団法人 電力中央研究所

電力中央研究所 研究報告書(電力中央研究所報告)
[CRIEPI Research Report]

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研究報告書 詳細情報
[Detailed Information]

報告書番号 [Report Number]
Q15001
タイトル
ミニチュアC(T)試験片を用いたマスターカーブ破壊靭性評価の規格化に関する解析的検討
[Title]
Analytical Study on Codification of Master Curve Fracture Toughness Evaluation Using Miniature C(T) Specimens
概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)
現行の原子炉圧力容器の監視試験プログラムにおいて、使用済み試験片の再利用が可能なミニチュアC(T)試験片を用いて破壊靱性試験ができるようになれば、その効用はきわめて大きい。我が国においては、日本電気協会が参照温度決定のための試験方法に関する規程を定めているが、ミニチュアC(T)試験片の利用を可能とするためには、試験片が相対的に小さいということに起因する課題を克服する必要がある。本研究では、ミニチュアC(T)試験片を用いたマスターカーブ破壊靭性評価法を規格に反映することを念頭に置き、そのために解決すべきと考えられる課題について有限要素解析を通じて検討を行った。得られた成果は以下のとおりである。
試験片の小型化に伴い拘束の度合は低下し、破壊力学パラメータの有効性が損なわれることが懸念されるが、拘束が十分であること保証する弾塑性等価応力応力拡大係数の上限を定める評価式は、試験片寸法によらず適用可能であることを明確にした。
ミニチュアC(T)試験片では寸法上の制約から荷重線変位の直接計測が困難であり、試験片前面での変位を計測してこれを荷重線変位に変換することとしている。そのための変換係数として0.73、0.75の二種類が提案されているが、いずれを選定しようとも、破壊靱性、参照温度の評価結果にさしたる影響を及ぼすことはないことを確認した。
ミニチュアC(T)試験片に対し、主要な部位の寸法公差が破壊靱性ならびに参照温度の評価精度に及ぼす影響を体系的に検討した。日本電気協会の定める現行規程の寸法要求に対し、ノッチの最大幅を0.08 mmから0.25 mmに、試験片厚さ、試験片幅、試験片長さ、および試験片高さの寸法公差を±0.04 mmないし±0.08 mmから±0.1 mmに緩和したとしても、破壊靱性ならびに参照温度に及ぼす影響は限定的であることを明らかにした。
日本電気協会の定める現行規程によれば、最低1.3 mmの疲労予き裂が求められる場合があるのに対し、最低0.6 mmの疲労予き裂を導入すれば、当該き裂はノッチ先端に形成される初期塑性域を離脱することを確かめた。
[Abstract]
The Master Curve approach using the miniature C(T) specimens is a promising method for the direct determination of the reference temperature of reactor pressure vessel steels. Japan Electric Association provides the code on the test method for the determination of the reference temperature of ferritic steels. To enable the use of the miniature C(T) specimens in the code, some problems arisen from the smaller specimen size have to be resolved. Regarding the problems, analytical investigations were conducted using finite element analysis in this study. Main results are as follows:
(1) The loss of constraint for smaller specimens derives the possible invalidity of the elastic-plastic equivalent stress intensity factor, KJc. However, the definition of the upper limit of KJc can be applicable to the miniature C(T) specimens.
(2) In the fracture toughness tests using the miniature C(T) specimens, the front-face displacement is usually measured and the load-line displacement can be inferred by using the conversion factor of 0.73 or 0.75. The selection of the factor does not affect the prediction of the KJc.
(3) The dimensional tolerances of C(T) specimens are relatively provided, consequently, absolute dimensional tolerances are severer for smaller specimens. The effect of the tolerances of key dimensions on the KJc was estimated. Even if the dimensional tolerances for the miniature C(T) specimens based on the present code were mitigated in some degree, the variations of the KJc were negligibly small.
(4) The present code requires the minimum fatigue precrack length of 1.3 mm for wide-notched miniature C(T) specimens. However, the minimum length of 0.6 mm is adequate to break out of the initial plastic zone formed around the notch tip.
報告書年度 [Report's Fiscal Year]
2015
発行年月 [Issued Year / Month]
2015/07
報告者 [Author]

担当

氏名

所属

三浦 直樹

材料科学研究所 構造材料領域

桃井 康憲

材料科学研究所 構造材料領域

山本 真人

材料科学研究所 構造材料領域

キーワード [Keywords]
和文 英文
破壊靱性 Fracture Toughness
マスターカーブ Master Curve
ミニチュアC(T)試験片 Miniature C(T) Specimen
原子炉圧力容器 Reactor Pressure Vessel
電気技術規程 Japan Electric Association Code
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