財団法人 電力中央研究所

電力中央研究所 研究報告書(電力中央研究所報告)
[CRIEPI Research Report]

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研究報告書 詳細情報
[Detailed Information]

報告書番号 [Report Number]
Q16012
タイトル
バーチャルUTシステムを用いた検査員の技量向上の検討
[Title]
A study on skill improvement of examination personnel using a virtual ultrasonic testing system
概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)
背 景
プラントの健全性確認を目的として,主に超音波探傷試験(Ultrasonic Testing : UT)を用いた供用期間中検査(Inservice Inspection : ISI)が行われるが,特に手動UTでは,検査を実施する試験技術者の技量が検査結果に影響を与えると言われている.軽水炉の再稼働が限定的な現状では,熟練した試験技術者が経験を重ねる場がなく,技量の低下に加えて熟練した試験技術者の他分野への散逸が懸念されている.このため試験技術者に対する訓練制度の検討も行われているが,多数の試験体を準備する必要があるなどの課題がある.これに対して,バーチャルUTシステム[1]を用いた訓練によって,UT資格を有するがISI経験の無い者(有資格者)やUT資格を有していない者(無資格者)を,ISI熟練者と同じ技量レベルに効率的に育成することへの期待が高まっている.
目 的
ISI熟練者,有資格者,無資格者の各々のISIに係わるレベルの異なる技術者間の技量の差を把握すると共に,ISI熟練者の有する技量レベルを推定する.さらに,ISI熟練者と同等の技量を得るために,訓練方法による効果を確認する.
主な成果
1. 熟練者とそれ以外の試験技術者との探傷能力の差
バーチャルUTシステムを用いた欠陥検出試験を行ったところ,欠陥検出性については熟練者と有資格者で有意な差は認められなかったが,無欠陥部を適切に評価する能力において,熟練者と有資格者に差があることが示唆された(図1).
2. 熟練者の技量
探触子の走査方法(速度,角度など)に熟練者と有資格者で大きな差は認められなかったが,熟練者は探触子を想定欠陥に対してより適切な角度に保持していた(図2).また,欠陥からのエコーのうち最大のエコーを適切に検出し,記録することができた(図3).
3. 訓練方法による効果の確認
模擬探傷の結果をフィードバック注)することで,探傷や判定に関する能力が20分程度の比較的短時間で向上する (図4).探傷結果をフィードバックした訓練を行うためには,多数の試験体が必要であることから,バーチャルUTシステムの活用が有効である.
今後の展開
検討が進められている試験技術者の訓練制度に対し,効果的な訓練方法としてバーチャルUTシステムを提案すると共に,適切な技量評価方法の検討,および探傷訓練効果などのデータの拡充を行う.
[Abstract]
The reliability of inspection results is affected by the skill of examination personnel, particularly with regard to manual ultrasonic testing (UT). In Japan, UT for in-service inspection (ISI) has been performed by UT engineers with a great deal of experience. However, most Japanese nuclear power plants (NPPs) have ceased the operation and most UT engineers are now working in non-nuclear fields. Moreover, after NPPs restart, these highly skilled UT engineers will not return to the nuclear field. Japanese inspection companies have been operating their own training programs, but there is no technical background data. Additionally, these training programs need many test specimens, and these test specimens should be induced realistic flaws. Therefore, we need highly effective and highly efficiency training program like a virtual UT system with technical background.
In this research project, the "high skilled engineer", "just certified engineer" and "non certified personnel" performed UT on the virtual UT system for flaw detection, and the followings be made clear. (1) The high skilled engineer and just certified engineer could detect most of cracks, but just certified engineer made many false calls. (2) The high skilled engineer can record signal height correctly, and is able to hold the probe correct skew angle stably. (3) More effective program is the training using virtual UT system with feedback than the training using actual cracked sample for just making experience without feedback.
報告書年度 [Report's Fiscal Year]
2016
発行年月 [Issued Year / Month]
2017/04
報告者 [Author]

担当

氏名

所属

東海林 一

材料科学研究所 PDセンター

キーワード [Keywords]
和文 英文
超音波探傷試験 Ultrasonic Testing
供用期間中検査 Inservice Inspection
バーチャルシステム Virtual System
ヒューマンファクター Human Factor
試験技術者 Examination Personnel
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