財団法人 電力中央研究所

電力中央研究所 研究報告書(電力中央研究所報告)
[CRIEPI Research Report]

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研究報告書 詳細情報
[Detailed Information]

報告書番号 [Report Number]
R17001
タイトル
電力流通関連のデータ交換用国際標準 (CIM) の現状と国内適用時の技術的課題
[Title]
Status and Technical Issues of Common Information Model (CIM) as International Standards for Power System Data Exchange
概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)
背 景
近年,系統運用や配電管理等の電力流通分野における各種システムにおいて,相互運用性や技術的汎用性を確保する動きが強まっている。これらを実現するため,IECの国際標準である共通情報モデル (Common Information Model; CIM) の適用が考えられる。このため,我が国におけるCIM適用のメリットを引き出すための第一歩として,その概要と標準化状況や海外における適用事例を調査し,国内適用時における技術的課題を整理することが重要である。
目 的
CIMの概要と標準化状況,および海外における適用事例を調査する。また,調査結果に基づいて,国内適用時に想定される技術的課題を整理する。
主な成果
1. CIMの概要と標準化状況
CIMにおいては,系統運用・配電管理1)・電力取引市場の3領域を対象としたオブジェクトクラス2) が定められている。それらの概要と標準化状況を表1に示す。これらに基づいて,対象用途に必要なサブセットであるプロファイルを作成することで,アプリケーションプログラムインタフェースやシステム間のデータ交換向けのデータフォーマットが一意に導出される(図1)。
2. 海外における適用事例
送電事業者や配電事業者における電力系統データの交換,解析ツールのデータ入出力,社内システム間におけるメータデータの交換,保守のためのアセットデータ管理,欧米における電力取引市場等における適用事例が存在する。それらの事例では,システム間連携のコスト削減や意味の共通化等のメリットが報告されている。一方,モデルメンテナンスの重要性やCIM適用にユーザ(電力会社)が積極的に関わるべきこと等が指摘されている3)。
3. 国内適用時に想定される技術的課題
標準化状況および海外における適用事例に関する調査に基づき,国内適用時に想定される技術的課題を以下のとおり取りまとめた。
a)国内の電力会社における設備の設計・管理業務に必要なアセットデータとCIMのギャップ分析および補完
b)コスト削減やアプリケーションの容易な作成に必要な国内向けプロファイルの共通化
c)CIMのバージョン管理等を容易にする国内向けモデルのメンテナンス方法開発
今後の展開
アプリケーション構築やシステム連携の容易化とコスト削減を実現するために,国内電力各社が共通的に利用できるCIMのプロファイルの特定等を行う。

注1) 配電管理という名称であるが,電力流通分野共通のモデル(アセットや建設・保守)も含んでいる。
2) 変圧器等の主回路,作業伝票等の文書といったモデル化対象を表すデータの単位。
3) SGIP: “Implementing the CIM at DTE,” An SGIP White Paper (2014)
[Abstract]
Applications of international standards named the Common Information Model (CIM) to SCADA and back office systems for transmission and distribution networks are expected to ensure interoperability and technical transparency because of unbundling the transmission & distribution sectors in 2020. Adequate use of CIM requires grasping the contents and status of CIM as well as case studies results. Therefore, this re-port describes CIM covers energy management, distribution management, and electric market. It also re-ports that some electric utilities in US and Europe have adopted CIM for data exchange between systems as well as market trading. The information surveyed suggests that the following three points are critical for effective use of CIM in Japan. a) The model should be completed based on the gap analysis between the standard and practical requirements on asset information. b) A framework for common use of CIM should be established to reduce costs and facilitate application implementation. c) A model maintenance method should be developed to facilitate management of CIM version.
報告書年度 [Report's Fiscal Year]
2017
発行年月 [Issued Year / Month]
2017/08
報告者 [Author]

担当

氏名

所属

大谷 哲夫

システム技術研究所 通信システム領域

キーワード [Keywords]
和文 英文
給電 Load dispatch
系統制御 Power system control
配電管理 Distribution management
電力取引市場 Electricity market
拡張マークアップ言語 XML
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