財団法人 電力中央研究所

電力中央研究所 研究報告書(電力中央研究所報告)
[CRIEPI Research Report]

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研究報告書 詳細情報
[Detailed Information]

報告書番号 [Report Number]
R17002
タイトル
洋上風力発電の大規模導入に対応した多端子直流送電方式 ―送電容量の拡張性および発電支障と直流遮断器数の低減を考慮した基本構成の提案―
[Title]
A Multi-terminal HVDC Transmission System for Large Scale Integration of Offshore Wind Power Plants - A Proposal of Basic Configuration with Scalability of Transmission Capacity and Reduced Outage Requiring Less Number of DC Circuit Breakers -
概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)
<背景>
我が国の海洋上には膨大な風力資源が存在し,長期的には洋上風力発電が大規模に開発される可能性がある。発電設備が沿岸部の海域に点在する場合には,自励変換器によるバックボーン形 1) の多端子直流送電系統(直流系統)を構成し,複数地点の発電設備から電力を集約しながら,交流系統の強固な地点まで長距離大容量送電を行うことが有力な候補として考えられている。その際,風力発電の活用の観点から発電支障の低減が求められる一方で,コスト面から送電容量の拡張性,直流遮断器数の低減 2) が求められる。しかしながら,これらを満たすバックボーン形の系統構成法は明らかではなく,検討の必要がある。

<目的>
送電容量の拡張性,発電支障と直流遮断器数の低減を考慮した,洋上風力発電用のバックボーン形直流系統の構成法を提案する。

<主な成果>
1. 提案する洋上風力発電用の直流系統構成法
直流系統の構成法として,発電設備が連系された洋上変電所に至る支線を,断路器を介して2回線からなる幹線に接続する方式を考案した。発電設備の増設時には,幹線を1回線増設すると共に,直流母線と直流遮断器を介して隣接区間に接続する。また,各区間の発電設備容量は同程度とする。この方式によれば,発電設備の増設に応じて,段階的に延伸および送電容量の拡張が可能である。
2. 故障除去および復旧操作の明確化と発電設備の運転状態の評価
提案した直流系統における,各種の系統故障に対する故障除去および復旧操作を明示した。これにより故障区間を除去できることを確認した。また,復旧操作後は,単一設備の故障の場合には全ての発電設備が運転でき,直流送電線幹線のルート故障の場合には故障区間以外の発電設備は運転できることを確認した。
3. 直流遮断器数の評価
既存の考え方に基づく直流遮断器の配置と,提案する構成における,直流遮断器数を比較した。提案する構成では,直流遮断器の数が低減されることを確認した。これは,設備を構築するコストの低減につながる。

注1) 幹線から複数の支線が分岐する回路トポロジー。
注2) 直流系統で使用する直流遮断器には,数ms程度の高速な遮断速度が求められ,これを実現する現有の方式では,半導体素子による電流遮断部とサージアブゾーバを必要とする。そのため,直流系統の構成要素の中でも,比較的高価な設備になると考えられている。
[Abstract]
HVDC grid is a multi-terminal HVDC transmission system which interconnects multiple HVDC links and realizes selective disconnection of the faulted section. It has possibility to realize more reliable transmission system at reasonable cost. Such HVDC grid will be gradually built on a step-by-step basis. This paper proposes a basic configuration of the HVDC grid based on a backbone topology, and focuses on its reliability standard and scalability over long-term development. The system consists of highly reliable "backbone" and normal "rib" for transmission lines. The backbone is applied to significant routes and it continues power transfer under grid faults. While the rib may suspend under grid faults, it can restart in a short time after operating switches. The combination enables to decrease the number of DC circuit breakers significantly as well as satisfying enough reliability. A simulation result verifies the selective clearing of the faulted section, and high reliability of the proposed method. The extending process from preliminary HVDC links to large scale HVDC grid is also demonstrated to verify its high scalability.
報告書年度 [Report's Fiscal Year]
2017
発行年月 [Issued Year / Month]
2017/11
報告者 [Author]

担当

氏名

所属

佐野 憲一朗

システム技術研究所 電力システム領域

キーワード [Keywords]
和文 英文
洋上風力発電 Offshore wind generation
多端子直流送電 Multi-terminal HVDC transmission
バックボーン構成 Backbone topology
拡張性 Scalability
直流遮断器 DC circuit breakers
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