財団法人 電力中央研究所

電力中央研究所 研究報告書(電力中央研究所報告)
[CRIEPI Research Report]

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研究報告書 詳細情報
[Detailed Information]

報告書番号 [Report Number]
Y13028
タイトル
省エネ補助金の追加性と費用対効果の評価―NEDO補助事業の事例分析―
[Title]
Additionality and cost effectiveness of subsidy programs for energy efficiency - A case study of NEDO programs -
概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)
省エネ補助事業は,省エネ政策・温暖化防止政策の主要施策として実施されてきたが,その全体像は把握されておらず,評価も十分なされているとは言えない。そこで本研究では,これまでに実施された省エネ補助事業の包括的な整理・把握,省エネプログラム評価において先進的である米国の評価手法のレビュー,及びそれを用いた主要事業の費用対効果推計を行った。
1) まず,石油危機以降の省エネ補助事業約100件の基礎情報を整理した。エコカー補助金と住宅・家電エコポイント(累計約2兆円)を除くと,近年は直接補助金として年間1,000億円弱程度が投じられている。さらにグリーン減税など税制優遇措置による減収分も合わせると年間2,000億円程度の規模になる。
2) 米国での省エネプログラム評価では,プログラムがなくとも生じた削減も含めた「グロス削減量」とプログラムによる追加的な削減である「ネット削減量」を峻別する。実際にはグロス削減量からフリーライダー(FR;補助金がなくとも同じ省エネ対策を実施していた事業者)を控除してネット削減量を求めることが多い。FRは省エネプログラムのネット削減効果を低減させるため大きな問題であるが,わが国ではこれまでFRへの認識は低く,評価もされてこなかった。そこで,NEDOの主要3事業の利用事業者に対する追跡アンケート調査を実施したところ(配布数927,有効回答率54.6%),仮に補助金がなくとも設備導入計画を変更しなかったとする事業者が半数程度存在した。さらに,米国での方法論を用いてFR率を推計したところ,50〜60%程度となった。これは海外での報告事例と比べてやや高い。FRは無視できない大きさであると言える。
3) ネット削減量当たりの削減費用を試算したところ,政府視点からの費用は1万〜4万円/原油換算kLおよび5,000〜2万円/t-CO2程度,総資源費用は2万円〜6万円/原油換算kLおよび7,000〜3万円/t-CO2程度となり,事業実施当時の資源価格や排出権価格と概ね同程度であったが,一部の事業については便益費用比が1を下回った。
[Abstract]
This report analyses the effectiveness of subsidy programs for energy efficiency investment in Japan. Since the first Oil Crisis the government has been conducting various direct subsidies, tax incentives, and low-interest loans. The budgets for direct subsidies have been increasing since the late 1990's, which now amount to about 100 billion JPY per year. When tax incentives for energy efficiency are added the total governmental expenditure amounts to about 200 billion JPY per year. Despite such emphasis on subsidy programs, there has been scarce effort on their ex-post evaluation so far. Therefore, we conducted a survey to commercial and industrial facilities which participated in the three major subsidy programs implemented by NEDO in order to estimate their free-rider rates and, based on them, net-to-gross-ratios (NTGRs). Using a similar method to those adopted in California and New York, which are two of the most active States in the US in demand-side management, we estimated NTGRs as about 50% in the NEDO programs. Based on the NTGRs we also evaluated levelized cost per energy saved by the programs. The estimated program administrator costs (PAC) were from 10000 to 40000 JPY per kiloliters of crude oil equivalent saved and 5000 to 20000 JPY per t-CO2 saved, and the estimated total resource costs (TRC) from 20000 to 60000 JPY per kiloliters of crude oil equivalent saved and 7000 to 30000 JPY per t-CO2 saved. Those results imply that the subsidy programs were mostly cost-effective when compared to the avoided costs and carbon emission prices.
報告書年度 [Report's Fiscal Year]
2013
発行年月 [Issued Year / Month]
2014/05
報告者 [Author]

担当

氏名

所属

木村 宰

社会経済研究所 エネルギー技術評価領域

大藤 建太

公立大学法人 会津大学 コンピュータ産業学講座

キーワード [Keywords]
和文 英文
省エネルギー energy efficiency
補助事業 subsidy program
追加性 additionality
フリーライダー free-ridership
費用対効果 cost-effectiveness
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