財団法人 電力中央研究所

電力中央研究所 研究報告書(電力中央研究所報告)
[CRIEPI Research Report]

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研究報告書 詳細情報
[Detailed Information]

報告書番号 [Report Number]
Y14020
タイトル
2020年以降の温暖化対策の国際枠組みに関する交渉動向−COP20の結果と2015年合意に向けた課題−
[Title]
Negotiations on Post-2020 International Climate Change Regime- Results of COP20 and Remaining Issues up to the 2015 deadline -
概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)
2020年以降の温暖化対策の国際枠組み(以下、新枠組み)が2015年12月のCOP21を合意期限として、ダーバンプラットフォーム作業部会(ADP)で交渉されている。ADPは2011年のCOP17で創設された部会であり、2014年には4回のADP会合が開催された。そこで、2014年のADP会合における議論と同年12月のCOP20の結果を分析し、2015年のCOP21での合意に向けた課題と合意可能な枠組みのあり方を論じる。

1. 2014年の交渉の主要論点とCOP20の結果
各国の約束草案の対象範囲とハイブリッドアプローチのあり方が主要な論点となった。
ヽ胴颪量鸞草案の対象範囲−2013年のCOP19では、約束草案(intended nationally determined contribution、略称はINDC)をCOP21に十分に先立って提示するように全ての国に招請した。2014年になると、先進国は約束草案は主に排出削減を扱うとする一方、途上国は温暖化影響への適応や途上国支援も含むと主張した。1年にわたって交渉は難航したが、COP20では、約束草案の中で排出削減を扱うことを排出削減(mitigation)という言葉を用いない形で示しつつ、適応を任意で含めてもよいと定め、支援については触れないという決着をみた。ただし、新枠組み本体では、削減、適応、途上国支援等をバランスよく扱うと決定し、適応と支援の強化を求める途上国に配慮した。
▲魯ぅ屮螢奪疋▲廛蹇璽舛里△衒−2013年以来、「自国の排出削減に関する目標・取組を自国決定する。ただし、決定の前に、目標・取組の草案をその理解に必要な関連情報とともに提示し、草案に対する国際的な事前協議を行う。事後の実施状況についても国際的なレビューを実施する」というハイブリッドアプローチへの関心が高まっていた。COP20では、多くの国が2015年の事前協議開催を求めたが、中国・インド・産油国等の一部途上国が強く反対したため見送られた。ただし、条約事務局が約束草案を積み上げた全体効果に関するレポートを、2015年11月1日までに作成することになった。
一方、COP20の決定文書は、約束草案に付す関連情報の項目を例示し、さらに目標年・サイクル、約束の登録方法や法的拘束性、透明性確保、遵守メカニズム等について、各国の提案を列挙した。

2. COP21での合意に向けた課題と合意可能な枠組みのあり方
COP21で合意を得るには、〆鏝此適応、途上国支援のバランス、∧胴饂臆叩↓2℃目標との整合性という3つの課題を乗り越える必要がある。,砲弔い董COP20で決定文書を採択する際に図られたバランスを踏まえると、削減は自国決定、適応は脆弱国の重点支援、支援は先進国による提供を継続しつつ南南協力も促進という組み合わせが合意可能と考えられる。△砲弔い董∧胴颪蓮既存国内法の行政権限で実施可能な場合、議会の同意を得ずに国際合意に参加できる。オバマ政権は共和党が多数派となった議会の同意を避けるべく、国内法との整合を説明し難い規定(例えば削減目標の国際義務化や未達の場合の罰則)に同意しない可能性がある。について、各国の約束草案を積み上げても2℃目標と整合しないとの見解が広まった場合、追加削減が論点となる。 銑に同時に対処する方法として、取り組みを継続強化するためのプロセス、具体的には事前協議、事後レビュー、追加削減機会の検討、途上国の支援ニーズへの対応を扱う場を常設することが考えられる。
[Abstract]
Parties to the UNFCCC are currently engaged in negotiations on post-2020 international climate framework. They are scheduled to agree on a new framework by COP21 in 2015. This report aims to review negotiations occurred in 2014 at the Ad-hoc Working Group on Durban Platform for Enhanced Action (ADP), where Parties negotiate a post-2020 framework,. The major issues at ADP in 2014 were scope of intended nationally determined contributions (INDC) and design of a hybrid approach for mitigation commitments. At COP19 in 2013, Parties agreed to present their INDC in 2015, and at that moment, its scope was not definite. While most developed countries believed that INDC dealt with post-2020 mitigation commitments, many developing countries considered that INDC cover not only mitigation but also adaptation and support for developing countries. At COP20 in December 2014, Parties agreed that all Parties are invited to include a mitigation component in their INDC and also consider including an adaptation component. With regard to a hybrid approach, ex-ante consultation for INDC was the most contentious issue in 2014, and at COP20, Parties were not able to agree on holding such consultation in 2015. On the other hand, Parties deepened consideration on a hybrid system throughout the year by presenting their views on elements of a system in details, including target years/cycle, form and legal nature of commitments, arrangements for transparency, ex-post review and compliance.
報告書年度 [Report's Fiscal Year]
2014
発行年月 [Issued Year / Month]
2015/05
報告者 [Author]

担当

氏名

所属

上野 貴弘

社会経済研究所 エネルギー技術評価領域

キーワード [Keywords]
和文 英文
地球温暖化 Climate Change
ダーバンプラットフォーム Durban Platform
2020年以降の温暖化枠組み Post-2020 Climate Framework
ハイブリッドアプローチ Hybrid Approach
COP20 COP20
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