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電気事業は社会経済をエネルギー供給で支える基盤であり、人々の生活や生産活動にも大きく影響を及ぼしています。
このため、電気事業では技術の研究ばかりでなく、電気と社会の関わりを明らかにする社会科学の研究も欠かせません。また技術の研究においても、経済的観点から技術の意義や価値を確認しておくことが重要であり、経済の知識を活かし技術の研究を行うことが求められております。 現代では自明のこのことに気付いた、松永安左エ門ら当所の創設者たちは、技術の研究所として1951年に発足させた電力技術研究所に、1952年に経済研究部門を加え、電力中央研究所に改編しています。 この経済研究部門が、社会経済研究所のルーツですが、現在では経済学、経営学、法律学、心理学、電気工学、都市工学、原子力工学、物理学などの専門知識をもつ研究者を揃え、電気事業の広範な活動と社会の関わりを明らかにする研究活動を行っています。 制度が変われば人々や企業の行動が変わりますし、制度や行動の変化はさらに技術の革新を迫ります。技術の革新は、制度の変革を迫ります。また、社会で支配的な価値観が変化すれば社会も変化するでしょう。このように社会には、複雑な変化のダイナミズムがあります。 社会で生じている制度、経済、技術の変化をとらえ、これが電気事業にもたらす影響を多面的、立体的に分析し、明らかにしていくことが、電力中央研究所社会経済研究所の使命です。 2011年3月の東日本大震災と福島第一原子力発電所事故は、わが国の経済社会に大きな影響をもたらしました。少子高齢化、デフレ、財政赤字、失業、産業の空洞化、温暖化問題への対応など震災前から存在した構造問題に加え、より堅固で柔軟なエネルギー需給構造の構築という難問が加わりました。 社会経済研究所では、確実な学術的専門性と電力・エネルギーの現場、現物、現実の観察により、さらには所内の技術系7研究所、国内外の研究機関との連携により、電気事業と社会、経済、技術の関わりについて、役に立つ研究成果をタイムリーに発信することを目指し活動をおこなっていきます。
2012年7月 電力中央研究所 理事 社会経済研究所長 大河原 透
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