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信頼性の高い電力系統の構築を解析計算技術で支援 電力系統安定度総合解析システム(CPAT)の開発

電力系統シミュレータの操作室

電力系統シミュレータ(発電機模擬装置)

電力を大量かつ安定に送るためには設備の熱容量、周波数、電圧、安定度を適切に管理することが不可欠で、電力系統の特性を考慮した総合的な評価が必要です。さらに、新しい高性能な設備が導入されるにつれて、生じる電気現象も複雑になってきたことから、世界でも他にはない電力系統の模擬設備を使って、正確に現象を解析するプログラムを開発しました。

  • わが国の電力系統の実態を反映した計算モデルを開発
  • 電力系統の様々な現象の効率的かつ高精度な解析が可能
  • 国内全ての電力会社で長年活用

これまでの成果

 当所では、1980年代に「電力系統安定度総合解析システム(CPAT)」を構築しました。本システムは、潮流、過渡安定度*1、定態安定度*2 を解析するL法、Y法、S法という代表的な3つのプログラムを柱に構成され、電力系統の多様な特性を適切に考慮した、高精度な解析計算が可能です。特に安定度解析プログラムには、実際の電力系統を模擬しミニチュア化した「電力系統シミュレータ設備」を用いて得られた機器モデルが組み込まれていて、信頼性の高い解析結果を電気事業の実務担当者へ提供しています。
*1 系統事故などのような急激な擾乱に際してもなお同期を保って送電できる度合いのこと
*2 緩やかな負荷変化が生じても安定して送電できる度合いのこと

電力系統安定度総合解析システム(CPAT)を構成するプログラム類 Y法による系統事故時の過渡安定度解析の例

今後の展開

 本システムは、国内の各電力会社に導入され、各社個別の流通設備や系統運用の計画策定、系統安定化対策の検討などに活用されているほか、中立的機関である電力広域的運営推進機関(OCCTO)における全国大での系統運用業務や新規電源の接続検討業務などに用いられています。また、今後太陽光発電や風力発電が大量に導入された際の系統影響評価にも役立てることで、わが国の電力の安定供給に貢献していきます。

   

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