| Q | 米国の参加の見通しについてはどうか? |
| A |
ヨハネスブルグサミットまではその可能性は殆どないが、議定書が発効すれば米国内の意見のバランスも変わってきて、長期的には参加の可能性は十分にある。具体的には三つの形がありうる。
| | 1) | 政権交代にともなうもの。 |
| | 2) | 議定書関連の再交渉にともなうもの。これには、吸収源で大きな数字を確保するという方法と、ロシアやウクライナからの排出権獲得を条件とする方法がある |
| | 3) | 第2約束期間(2009年〜2018年)から参加するとして、その排出枠の交渉に参加するというもの。 |
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| Q | 米国の参加がないと議定書の意味が無いのではないか? |
| A |
| | 1) | 米国は代替案を出すといっているがこれまでのところ代替案は出ていないし、各国に数値目標を設定するという京都議定書以外に代替案はないだろう。 |
| | 2) | 国際競争力の懸念を回避しながら議定書を遵守する方法はいくつかあるはずだ。欧州では排出権を割当てることで国際競争力を維持しつつ温暖化対策を行う道を選びつつある。 |
| | 3) | 米国に温暖化対策を真剣に取らせるためには、米国以外の国々が議定書を発効させて温暖化対策に真剣であることを見せると同時に、排出権取引や技術開発など産業のメリットになる部分があることをデモンストレーションすることが最も有効だというのが私の議論した米国研究者の見解だ。 |
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| Q | 欧州と異なり日米は数値目標が厳しく、排出権の売り手はいないし、国際競争力はやはり削がれるのではないか。 |
| A | 日本の数値目標が欧州と比較して厳しいということは理解している。ただし、ボン合意で吸収源を1300万トンC獲得したこともあり、この差はいくらか和らいだし、それほど日本の削減コストが劇的に欧州と比べて高いという認識はしていない。 |
| Q |
排出権割当は平等に割り当てることが難しいのではないか。EU指令ではどうなっているのか。 |
| A | 今回のEU指令での案では、各国がそれぞれの国内で割当方法を選択することとなっており、各国に任されている。割当は難しい政策プロセスであることは分かるが、温暖化対策というものはどのようなやり方をしても難しい。その中ではベストな方法を選択したというのが感想だ。 |
| Q |
欧州、例えばイギリスでも、温暖化対策規制が入るとなると様々な反対があったはずと思うが、どうして国内合意を得るに至ったのか。 |
| A |
英国では産業界が数年前には温暖化問題を重視して政府と協力して制度を作るようになった。もしも産業が反対し続けていたら、今日の制度とはだいぶ異なったものになったと思う。別の理由としては、反対を続けると炭素税制度になり、これを回避したという側面もある。また、温暖化対策をすることで、技術開発や効率改善といったプラスの効果があるということも産業界の前向きな態度に
繋がった。 |
| Q | 排出量割当ては企業単位か? |
| A |
そうだ。排出量のモニタリング(排出量の勘定)は工場の施設ごとに行う。企業はその保有する施設の排出総量に見合うだけの排出権を持っていなければならない。 |