財団法人電力中央研究所(理事長:各務 正博、本部:東京都千代田区)は、米国を中心とする海外経済の状況、原油価格動向など最新の情報にもとづき、電中研独自の短期マクロモデルを用いて、短期経済および販売電力量の予測とシミュレーション分析を実施しました。
当研究所の標準予測では、
実質GDPは、2009年度は前年度比2.2%減の後、2010年度は同1.5%増(ゲタを除いた実勢成長率は0.6%増)、2011年度は同2.0%増(同1.2%増)とプラス成長に復帰する、とみています。
これは、主に、
新興国を中心に世界経済の回復持続から輸出の増加が見込まれることによるものです。しかし、2010年度以降は政策効果が減衰することに加え、輸出増に伴う生産回復もその水準は依然として低く、
設備投資の増加や雇用・所得環境の改善までには至らない、とみています。
また、
販売電力量(10社計)は、2009年年初を底とする景気の持直しを受けて緩やかに上向きつつあり、気温が前年並みという前提のもとで、2010年度は前年度比1.3%増、2011年度は同1.1%増とみています。
なお、シミュレーション分析として、
円ドルレートが90円前後と円高で推移した場合の実質GDP、販売電力量の影響評価、および、
気温の前提条件が変動した場合の販売電力量の影響評価も実施しています。
結果の詳細につきましては、
添付資料をご参照ください。