エネルギー未来技術フォーラム

 「地球環境とエネルギーセキュリティの両立を求めて ―温暖化とポスト京都への対応―」

閉会挨拶


(財)電力中央研究所
専務理事 加藤正進


閉会にあたりまして一言ご挨拶させていただきます。本日は大変お忙しい中、大変多数の皆様方、この私どもの第26回エネルギー未来技術フォーラムにご出席を賜りましてまことにありがとうございました。また長時間にわたり最後までご清聴いただき、厚く御礼申し上げる次第です。

お聞きいただきましたように、今年は「地球環境とエネルギーセキュリティの両立を求めて」というテーマにして、温暖化とポスト京都への対応に焦点をあてて、このフォーラムを構成させていただきました。

第1部においては、私どもが検討を進めております2450年という、非常に超長期にわたる温暖化予測の結果を中心にご報告するとともに、科学のほうから見た解決の道についてもご紹介させていただきました。

第2部においては、淑徳大学の横山先生に「地球温暖化との闘いが始まった!」、科学ジャーナリストの中村政雄先生からは「地球温暖化―滅亡の原因は繁栄にあり!」と題して特別講演をお願いいたしましたが、大変示唆に富むご講演、まことにありがとうございました。

横山先生からは、地球温暖化の対策を進めていくうえで、マスメディアの役割が重要であること、そしてNGO、科学者、そして産業界もさらに一層の努力が必要であること、最後にヨーロッパと並んでわが国がこの問題に対して積極的にリーダーシップを発揮すべきであるというご指摘を頂戴しました。

また中村先生からは、古代文明の衰退は繁栄が原因であり、温暖化も人類の繁栄が原因である。これからは繁栄だけを求めるのではいない、第4次産業へのシフトが重要ではないかという意味深いお話を戴きました。

第3部においては、ポスト京都の将来枠組みのあり方と、その中でわが国の果たす役割を中心に当所の成果をご紹介させていただきましたが、さらにニア・ゼロエミッションのシナリオも併せてご紹介しました。

本日の講演、先生の特別講演も含めてとりまとめますと、方法論のところでは若干の違いがあったかと思いますが、地球温暖化の対策においては科学的な見地からは温室効果ガスの大気中の濃度を安定化するだけでは、やはり危険と思われるような影響の防止には不十分であり、長期的に見ればゼロエミッションに向けた大幅な削減努力が重要であるというのが一つの結論かと思います。そのためにも排出国すべてが参加できるような将来枠組みを早急につくっていくべきである。そしてその中でわが国の果たす役割がきわめて重要であるということになるかと思います。

本日の発表に対していろいろご意見、反論等があるかと思います。残念ながら今日は質疑応答の時間を設けておりませんので、ぜひ忌憚のないご意見をアンケート用紙にご記入いただきたいと思います。後日、回答させていただきます。

温暖化の問題は、言うは易く、実行がなかなか難しい問題です。また途上国も含めて考えなくてはならない世界的な課題です。解がなかなか見つけづらい問題ですが、本日の私どものフォーラムが、皆様方がこの問題をお考えいただくうえでいささかでもお役に立てば幸いと考えています。

第1部の発表の中でも若干触れさせていただきましたが、私どもは今年度から組織横断的な研究推進を強化しようと、総括プロジェクトという体制をとっています。現在、軽水炉の高経年化研究、今日お話しした温暖化対策研究、この二つを総括プロジェクトのかたちで重点的に推進しています。これとともに、これを支える基盤研究の充実にも力を注いでいるところです。

このような体制において私ども電力中央研究所はエネルギーの問題、環境の問題を中心として幅広い分野で皆様方のお役に立つ成果をタイムリーにあげてまいりたいと考えています。引き続き一層のご指導、ご鞭撻をお願い申し上げる次第です。

以上、はなはだ簡単ですが、閉会のご挨拶とさせていただきます。本日は、まことにありがとうございました。(拍手)


(財)電力中央研究所広報グループ