地球工学研究所

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主要な保有設備

地球工学研究所が保有する主要な研究設備です。

原子力発電

共振振動台

目的
原子力発電所の機器耐震裕度評価
概要
共振振動台は、最大搭載重量 10tで、最大加速度 ±20G の振動実験を実現する実験設備です。この加振性能は既往の振動実験設備の2倍の能力で世界最高です。原子力発電所の重要機器の耐震性能は、従来の試験装置の限界(10G)で頭打ちになっていましたが、耐震検討用地震動の増大により、機器建屋の応答予測値が大きくなり重要機器の耐震安全性の余裕が小さくなっています。当所では、原子力機器の機能確認試験を行い、設備の耐震安全性を確認し、原子力発電所の安全性評価に役立てていきます。

【原子力、建設技術】

津波・氾濫流水路

目的
原子力発電所施設の耐津波安全性評価
概要
本設備は、長さ 20m、幅 4m、高さ 2.5m の大型設備で、陸上氾濫した津波の特徴である、切り立った先端を持ち、長時間継続する速い流れを発生させることができます。東北地方太平洋沖地震津波において福島第一原子力発電所敷地内で見られた津波(浸水深 5m、流速 8m/s(推定))を最大 1/3縮尺で再現可能です。津波に対する電力施設・設備の頑強性に関する大規模試験を行い、信頼性の高い実証試験を実施することで、安全設計基準に基づいたバックチェックや、バックフィット等へ対応します。

【原子力、建設技術】

ヘリカルX線CTスキャナー

目的
断層の運動様式や活動性評価
概要
本装置は、医療用ヘリカル X 線 CT 装置です。らせん状に X 線を照射することで試験体を立体的に撮影できます。撮影した亀裂断面の性状から、断層の活動状況を確認します。活断層の評価には、本装置のほかに、電子顕微鏡など各種分析装置も活用しています。各種分析装置で断層面近傍に含まれる鉱物などを画像診断することで断層の活動時期を推測します。このような当所の分析装置を用いた評価手法は、主に原子力発電所の敷地内断層の活動性評価に用いられています。

【原子力、建設技術】

大型造波水路

目的
津波・波浪の波力評価
概要
本水路は、長さ 200m、幅 3.4m、深さは最大6mある世界最大級の造波水路で、造波板と呼ばれる壁を動かして最大 2m 高さの沿岸波浪や、津波を発生させることができ、沿岸部の電力施設に対する高波や津波の影響評価のための実験に活用されています。特に、津波を実際の大きさの1/100 〜 1/200のスケールで再現でき、水平方向と鉛直方向との縮尺を同じにした「無ひずみ模型」で実験が可能な設備としては、国内外で最大規模の設備です。

【原子力、建設技術】

ハイブリッド動的力学試験システム

目的
耐震性評価手法の検証および高度化
概要
振動台は最大 ±500mm のストロークを持ち、兵庫県南部地震のような近年の巨大地震の観測記録に見られる周期 1 秒程度のパルス状速度振幅(1m/s 以上)の地震波の他、任意の波形による加振が可能です。制御部には、大型供試体の反力の相殺に必要な加振力を発生させる実時間反力補償制御機構を備えており、大加速度に至るまでの震動破壊実験に対応できます。加振機設備については、最大容量 1,000kN(静的)1台、同500kN(動的)2台、同 300kN(静的)3台、同 100kN(動的)1台の合計7台を備えており、加振機型ハイブリッド試験ならびに大型供試体を対象とした載荷試験が可能です。また、反力床と反力壁を有しています。

【原子力、建設技術】

大型コンクリート構造高速載荷試験装置

目的
コンクリート構造の変形や破壊に与える荷重速度の影響評価
概要
本装置は、油圧アクチュエータ(加振機)、載荷フレーム、計測・制御装置などで構成されます。油圧アクチュエータは速度100cm/s の高速載荷が可能であり、載荷容量は静的最大±1,200kN、動的最大±800kN、ストロークは±125mm です。載荷フレームは高剛性を採用しており、アクチュエータ制御の高精度化が保証されています。計測・制御装置には、16bit分解能を有する A/D 変換器により動的載荷データの取得が可能です。 鉄筋コンクリート構造物の強震時における破壊過程を解明するには、地震波の繰返し回数や速度などを考慮する必要があります。このような条件を再現可能な高速度載荷装置を導入しました。

【原子力、建設技術】

遠心力載荷岩盤模型実験装置

目的
原子力施設の基礎地盤および周辺斜面の安定性評価
高レベル放射性廃棄物処分施設周辺における長期挙動の影響評価
概要
本装置は、最大 1.5tの模型試験体に対し、最大 6 カ月間継続して100G までの遠心力を与えることのできる装置です。遠心力場の相似則における時間の加速効果に着目し、高レベル放射性廃棄物処分施設の小型模型試験体を用いた遠心力模型実験を行うことよって、室内試験で処分施設周辺の数十年から数千年相当の長期挙動を把握し、影響評価に役立てています。また、本装置では 2015 年に振動台を導入し、 50G の遠心力場で最大 ±35G の正弦波・地震波の加振が可能となりました。地盤の破壊箇所や変形量、さらに破壊後の崩落挙動に関して、本装置を用いて実現象を再現した模型実験を行い、解析手法の開発と検証を進めています。

【原子力】

マイクロフォーカスX線CT装置

目的
地質試料内部の三次元構造評価
概要
本装置は、検出器としてフラットパネル(16bit階調、2048×2048画素)を搭載しており、高解像度のCT画像が得られます。線源は透過力が高いため(450kV線源:最大管電圧450kV、最小焦点寸法30㎛)、これまでX線が透過し得なかったサイズの試料も撮影することでき、人為的な乱れが少ない状態でCT撮影ができます。また、焦点サイズが小さい線源(160kV線源:最大管電圧160kV線源、最小焦点寸法4㎛)も搭載しており、小径試料であれば高解像度のCT画像を高拡大率で撮影できます。本装置により原地質試料内部に存在する割れ目、空隙、鉱物、砂粒子等の三次元構造を非破壊で評価することが可能となりました。

【原子力】

高速貫通試験設備

目的
竜巻飛来物に対する原子力発電所のフラジリティ評価
概要
本設備は、エアコンプレッサによる圧縮空気を推進源にして最大質量10kgの飛翔体を最大80m/sの速度で飛翔させ、評価対象に衝突させることが可能です。評価対象を固定する反力壁は、高剛性の鋼製骨組構造であり、静的荷重2,000kNの耐荷性能を有しています。 本設備は室内設備のため環境影響を受けにくく、飛翔体射出の再現性が良好であることから、構造部材や構造物の耐貫通・耐衝撃性能の把握、衝突条件の変化による影響を定量的に評価するための研究に活用される予定です。

【原子力】

人工バリア性能評価装置

目的
低レベル放射性廃棄物処分に関わる人工バリア性能評価
概要
本設備は、低レベル放射性廃棄物の処分に係る覆土や余裕深度処分施設の合理的な設計・性能評価および円滑な安全審査に資するため、処分施設に用いられるセメント・ ベントナイト候補材料を用いた長期耐久性試験やベントナイト混合土の塩類がバリア機能に与える影響、廃棄物からの熱がセメント系材料のバリア機能に与える影響など様々な試験を行っています。

【原子力】

火力発電

高経年化コンクリート構造性能試験システム

目的
高経年化した電力施設コンクリート構造物の維持管理 、余寿命診断
概要
本設備は、「コンクリート製造・養生室」、「環境作用負荷装置」、「荷重作用負荷装置」から成り、環境作用による鉄筋コンクリートの劣化(塩害、中性化、凍害)と荷重作用による損傷(ひび割れ、剥落など)を交互に繰り返し与えることができます。環境作用負荷装置は、海岸付近、山間部、高温環境など、様々な環境条件を試験体に与えられるよう、温度(−20 〜 65℃)、湿度(30 〜 100%)、塩水噴霧時間、炭酸ガス濃度(0.03 〜 15%)を制御できます。本設備により、コンクリート構造物の環境作用による材料的な劣化と荷重作用による構造的な損傷の相互作用の影響、ならびにこれらが材料・構造的性能に与える影響を解明し、電力施設の高経年化したコンクリート構造物の信頼性向上に役立てています。

【火力・原子力】

水力発電

大型水理模型実験設備

目的
ダム洪水吐の放流能力に及ぼす流木影響評価等
概要
本設備は、1500㎥の大容量地下水槽と、最大可能流量 1.5㎥/sの大型ポンプ群、1500㎡の広大な実験スペースを備え、複数の大型水理模型実験を同時に実施することが可能です。また、豊富な経験に培われた技術により高精度に製作されるダム・堰堤や取・放水口、河川地形などの水理模型と、3次元超音波ドップラー流速計やレーザ変位計などの高精度な計測装置に、熟練の実験・計測技術を組み合わせることで、実際の河川にあるような細砂から粗砂までの河床材料を対象とした河床変動と流動の再現、そして各種対策の計測・評価を可能としています。

【水力】

電力流通設備

空気力載荷試験装置

目的
電力施設・設備の風荷重および空力振動特性評価
概要
本装置は、吹出寸法が高さ 2.5m× 幅 1.6m で、最大 17m/s 程度の風が出る大型の開放型風洞です。吹出寸法および吹出口下流のスペースを広く確保していることが特徴であり、そのスペースを用いて、様々な実験を実施することができます。雪が着いた送電線で発生するギャロッピングと呼ばれる大きな振幅でゆっくり振動する現象を室内で再現する実験を始め、鉄塔部材の風による疲労評価を行うための振動実験や、各種電力施設の風荷重を評価する実験やなどにも活用可能です。

【流通】

釧路試験線(実規模送電線設備)

目的
送電設備における雪害現象評価および実規模構造特性の把握
概要
本設備は、送電設備において大規模雪害につながる「強風下での湿った雪」の発生頻度が高い釧路市大楽毛地区に建設された実規模送電設備です。4導体および2導体架線用の主鉄塔2基および単導体架線用の中間鉄塔1基からなり、最長400mの電線が架線できます。鉄塔および敷地内には、各種気象測器、WEBカメラなどが多数取り付けられており、遠隔から現地の状況を監視することができます。電線の着雪特性や風雪に伴う振動特性の把握に加えて、地震発生時の鉄塔部材や基礎の応答特性の評価も進めています。

【流通】

Xバンド偏波ドップラーレーダシステム

目的
大気中の3次元の降水や風の分布の観測/降水粒子の判別手法の開発/気象モデルの検証や精緻化
概要
本レーダは、Xバンド帯と呼ばれる約3cm帯の波長を有する電波を用いて上空の降水粒子や風を観測します。電場の振動面が異なる2つの電波を送受信することにより、降水粒子の種類(雨、雪、氷、あられ等)の推定精度や各粒子量の観測精度も向上する点が特徴として挙げられます。また、固体化素子(半導体)によって電波を生成する仕組みを導入した結果、レーダシステム自体がコンパクトになり、他地点への移設が容易になっています。

【流通】

大型水風洞設備

目的
局地風の現象解明や風荷重の評価
概要
大型水風洞設備では、水を用いて気流を模擬することで、詳細かつ高精度な流れの計測・可視化を行なうことができ、これまで局地風の現象解明や風荷重の評価方法の確立に利用されています。 本設備は、大型ヘッドタンクへ揚水後、重力を利用して水を駆動する方式(重力落下式)を採用しているため、大型のポンプによって強制的に水を循環させる一般 的な回流水槽と比較して、偏流が少ないという特徴をもち、水路制作費、運転経費を大幅に削減しつつ大流量 の実験が可能です。

【流通】

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