地球工学研究所

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設備・ソフトウェア

電力技術研究所が保有する主要な研究設備です。

設備一覧

1. ガス絶縁機器信頼性向上実験設備

領 域
気体絶縁・放電現象領域
概 要
ガス絶縁機器の絶縁技術、保守診断技術等の研究に使用する実験タンクで、各種モデル電極を格納して、インパルスや交流電圧に対する絶縁特性解明のための研究を行っています。急峻波過電圧や高速の放電現象を観測する測定装置を装備することもできます。

2. 高電圧パルスパワー発生装置(SPARK)

領 域
気体絶縁・放電現象領域
概 要
パルスパワー技術を用いて、最大電圧1MV、立ち上がり時間20ns、持続時間10μsの理想的な高電圧方形波を発生することができる設備です。ガス絶縁機器の短時間絶縁特性の解明のほか、次世代電力機器の絶縁技術、パルスパワー応用技術の研究にも適用することができます。

3. 基準分圧器

領 域
気体絶縁・放電現象領域
概 要
わが国の高電圧試験所認定制度の基準測定システムに適合した分圧器であり、雷インパルス電圧の高精度測定が可能な国際的に認められるシステムを構成するものです。

4. 1600kVインパルス電圧発生装置

領 域
気体絶縁・放電現象領域
概 要
16段のコンデンサを並列充電した後、直列放電させることにより、最大1600kVの高電圧を発生することができます。内部回路の変更により、雷インパルス電圧と開閉インパルス電圧の発生が可能です。カスケードギャップは防音性に優れる密閉構造であり、不正放電を抑制するために清浄な空気を循環させる機構を備えています。

5. 200kV交流電圧発生装置

領 域
気体絶縁・放電現象領域
概 要
2台の試験変圧器の接続構成により定格200kV、0.25A あるいは 100kV、0.5Aの交流電圧発生が可能です。また、試験変圧器および分圧器ともにコロナフリータイプであり、微弱な部分放電測定が必要な電源として使用することができます。

6. 高電圧絶縁実験棟

領 域
気体絶縁・放電現象領域
概 要
電力機器やケーブルの耐電圧試験、がいしやブッシングの汚損試験(霧中試験、注水試験)などの高電圧試験全般が可能な高電圧ホール(大ホール:31m×35m×30m、小ホール:7m×7m×7m)を備えています。最高試験電圧として、交流900kV、雷インパルス電圧2600kV、開閉インパルス電圧1600kVまで可能であり、インパルス電圧の絶対値(校正)については国際的なトレーサビリティを確保しています。

7. 臨海課電暴露試験設備

領 域
気体絶縁・放電現象領域
概 要
臨海部の重汚損地区に位置する課電設備を用いて、屋外用絶縁物の塩分付着特性・長期絶縁特性・寿命の評価研究を行っています。海抜は約20mで、電源設備として交流280kVを備えています。

8. 超高圧・大容量ケーブル長期信頼性実証試験設備

領 域
固体絶縁・劣化現象領域
概 要
新型ケーブルの開発に当たっては、基礎・応用研究を経て開発に見通しがついた段階で長尺プロトタイプケーブルによって実証試験を行い、実用化に踏み切るというステップが採用されています。実証試験では等価的に実用条件を考慮した電気絶縁、熱・機械ストレスをケーブルの設計寿命以上与えて長期信頼性を検証します。

9. CVケーブル絶縁破壊前駆遮断試験設備

領 域
固体絶縁・劣化現象領域
概 要
経年CVケーブルの絶縁劣化様相を解明するとともに、残存絶縁性能を把握することによって、今後の経年CVケーブル設備の管理手法の確立に不可欠な基礎データを取得することを目的とした研究設備です。

10. SF6代替高気圧ガス絶縁母線モデル基礎実験設備

領 域
気体絶縁・放電現象領域
概 要
高気圧窒素(N2)や炭酸ガス(CO2)など、環境低負荷の自然ガスを絶縁媒体に適用した次世代ガス絶縁機器の基本設計に資する各種絶縁特性、放電現象などの解明を行うための研究設備です。

11. 電波雑音評価設備

領 域
サージ・電磁気現象領域
概 要
配電線には家電品など様々な負荷のほか、太陽光発電に代表される分散型電源が接続されます。また電力線を媒体として情報通信を行うことも考えられています。こうした装置が発生する商用周波数以外の成分が配電線から不要な電波として空間に放射され、無線業務に良くない影響を与えることがあります。この設備は不要な電波を定量的に評価するものです。

12. 環境磁界評価実験設備

領 域
サージ・電磁気現象領域
概 要
本設備は、EMF(電磁界の生物影響)に関わる研究のうち、電気工学分野の研究を行うための実験設備です。一様な標準磁界を発生させる装置(写真)、電力設備を模擬する3相磁界の発生装置、ならびに電力設備や家電機器周辺等、各種環境における磁界を評価するための磁界測定器などにより構成されています。

13. 配電耐雷実験設備

領 域
サージ・電磁気現象領域
概 要
塩原実験場の世界最大規模の12MV衝撃電圧発生装置を用いて、配電設備の耐雷性能向上に向けた実験を行っています。写真は、装置により人工的に発生させた雷が配電線に直撃する様子を捉えたものです。このような実験により、配電線における雷過電圧や雷電流の分流などの状況を把握するとともに、新たな耐雷機材の効果検証およびコスト低減を目指した配電線装柱の検討などを行っています。

14. 総合雷観測設備

領 域
サージ・電磁気現象領域
概 要
電力輸送設備に重大な被害を与える雷を調べるため、落雷に伴って生じる雷電流の測定、放電発光の測定、電磁波の測定を日本海沿岸地域で実施しています。本設備は、短時間の雷放電現象を詳細にかつ種々の測定を同時に行うことが可能で、これまで観測できなかった雷のデータの蓄積ができます。特に放電発光の測定における当研究所の技術は世界のトップレベルにあります。

15. 発電所低圧制御回路実験設備

領 域
サージ・電磁気現象領域
概 要
雷電流などの影響によって変電所の制御装置に発生する異常電圧の特性を把握することにより,制御装置の保護対策技術を確立することを目的とした研究設備です。

16. 100kW級プラズマ溶融処理設備

領 域
大電流・アーク現象領域
概 要
超高温のアークプラズマを用いて、金属、不燃物などを溶融し、同時に可燃物も処理することができます。炉内のガスの種類や圧力など実験パラメータを容易に設定できる特長を有し、廃棄物の溶融・減容処理、有害な廃棄物の溶融や熱分解による無害化の確認などの研究に用いています。

17. アーク圧力上昇・伝搬試験装置

領 域
大電流・アーク現象領域
概 要
電力流通設備・機器では、密閉された容器があり、これらの内部で発生する万が一のアーク故障に対し、圧力の上昇・伝搬特性を解明し適切な対策を講じることが重要です。本設備は、円筒が2本交差した形状の容器で、円筒部分の長さを変えることにより内容積を0.32〜0.71m3の範囲で可変となっています。また、写真に示すように、この容器に細長いパイプを取付け、パイプを通した圧力の伝搬・減衰特性などを解明するために用いています。

18. LC電源装置

領 域
大電流・アーク現象領域
概 要
交流アークを利用した試験や実験に利用可能な汎用の大電流発生装置です。バイパス回路を併用することで,通電時間を制御することが可能です。

19. 新型落雷位置標定システム(新型LLS)

領 域
サージ・電磁気現象領域
概 要
落雷に伴って発生する電界を観測し、落雷位置の標定、及び電荷量や電流波高値といった雷パラメータの推定を行います。現在、夏季雷の観測のため、横須賀地区を含む関東地方に全10基の観測機器を設置しており、これらのデータを用いることでリアルタイムに50m以下の誤差で落雷位置の標定を行うことができます。

20. 高周波加速試験装置(仮)

領 域
固体絶縁・劣化現象領域
概 要
商用周波数(50Hzまたは60Hz)よりも高い周波数の交流電圧をCVケーブルに連続課電することにより、CVケーブルの劣化現象の1つである水トリーの進展を加速することができる装置です。最大40kV,500Hz〜2000Hzの交流電圧(100kVA)を発生することができ、3.3〜66kVのCVケーブルに対して長期加速劣化試験を行うことができます。

高周波発生装置

高周波変圧器・リアクトル

制御盤

ソフトウェア一覧

ソフトウェアを使用したい方はこちらから

1. VSTL(汎用サージ解析プログラム)

回路理論では厳密に取り扱うことができない、鉄塔や建築物のような三次元的に配置された導体や、接地網のように大地内に敷設された導体を対象として、数値電磁界計算手法により高精度なサージ解析を行うことができます。大地の層構造、細線導体、直方体・平板などの導体、直方体形状の誘電体、集中定数素子(R, L, C)、落雷、避雷器、アークホーンフラッシオーバモデルを考慮することができます。波源として電圧源と電流源を配置することができ、各位置の電圧、電流、電界、磁界の計算結果が得られます。また、入力データ作成支援、電圧波形等のグラフ表示、電界・磁界分布の時間的な変化を表すアニメーション表示などの機能を有するグラフィカル・ユーザ・インターフェースを備えています。

2. 地中ケーブル過渡温度解析プログラム

土壌の熱抵抗・熱容量と負荷変動を考慮した過渡的な温度変化をパソコン上で簡易に解析することが可能です。従来の設計法では基本的に、たとえ継続時間が短時間でも、最大負荷電流に対してケーブルが飽和温度まで達すると仮定して許容値を計算します。一般に土壌の熱容量は大きく、温度飽和に至るまで時間がかかります。過渡温度変化に注目すれば現実に即した許容値を把握でき、設備の限界利用が可能となります。

過渡温度解析プログラム(データ入力画面)


ケーブルの過渡温度解析例

3. 小型変圧器過渡温度解析プログラム

6kV級程度の小型変圧器を対象に、負荷変動と気象条件を考慮した過渡的な温度変化をパソコン上で簡易に解析することが可能です。負荷変動の大きい小型変圧器を定格負荷の範囲で運転していては設備利用率が下がらざるを得ませんが、過負荷運転は寿命に与える影響が懸念されます。負荷履歴(または今後の予定)に基づいた過渡的な温度履歴(予定)を把握し、変圧器寿命に直接影響を与える内部絶縁紙の熱劣化度合い等を予測しながら使用すれば、無理のない過負荷運転計画をたてることができます。

小型変圧器用の過渡温度解析プログラム


柱上変圧器の過渡温度解析例

4.温度履歴解析に基づく変圧器絶縁紙の重合度解析・表示ソフトウェア

本ソフトウェアは,変圧器の負荷と熱的特性(工場試験の中の温度上昇試験結果)から巻線(絶縁紙)の過渡温度を計算し、絶縁紙劣化推移を推定します。負荷データは至近年の繰り返しと仮定した場合にも平均重合度の推定誤差は10%程度[1]と高精度の推定が可能です。更に、至近年の負荷が将来も繰り返すと仮定することで寿命予測も可能です。

参考報告書
[1] 水谷,高橋,羽柴:「温度履歴解析に基づいた66〜275kV油入変圧器の絶縁紙の劣化推定手法」,電力中央研究所 研究報告, H11026, 2012

変圧器モデル(熱等価回路)作成画面(工場試験成績書から転記)

変圧器劣化度(平均重合度)計算結果表示画面
(平均重合度の寿命レベル※を指定することで余寿命を推定可能)
※例えばJEM1463規格では平均重合度450を寿命基準としている

5. 過渡現象解析プログラム

EMTP(ディジタル形過渡現象解析プログラム)を利用して、落雷時の線路、構内、ビル内等の雷サージ電圧・電流の伝搬特性を解析・評価します。

過渡現象解析プログラムの入力例

6. 雷事故予測計算プログラム

現状設備または設計段階の発電所、変電所、送電線、配電線に対する雷事故率を予測計算し、各種耐雷施策による事故率低減効果を評価します。大型設備への落雷現象・配電線への誘導雷現象等を予測し、雷撃率(雷しゃへい率)や誘導電圧等を評価します。

送電線の雷事故率予測計算プログラム

7. 電磁界・空間電荷解析プログラム

様々な計算条件に対して、高精度・高速度計算が可能です。計算対象としては、送電線下、送電鉄塔各部(アークホーン、ジャンパー線等)付近などの各種電力設備・機器近傍が可能です。計算・解析可能項目は、電界・磁界のほかに、うず電流分布、気中イオン密度、室内の空間電荷密度、大イオン密度などであり、EMCに関する多くの要素を対象とします。

解析ツール「三次元うず電流解析コード」による解析例

8. 電力線周辺磁界計算プログラム(CRIMAG 2010)

本プログラムは,電力線周辺の磁界をビオサバールの法則に基づき計算するものです。本プログラムにより国内の磁界規制に対応した適合性評価を簡便に行うことができます。


計算対象と主な計算支援機能 

9. 電磁界人体ばく露評価プログラム

電力線周辺等の商用周波電磁界,および無線機器等から生じる無線周波(RF)電磁界中に人体モデルを配置し,体内の誘導電界やSAR(比吸収率,Specific Absorption Rate)が計算できるものです。本プログラムにより,低周波およびRF電磁界の人体防護指針との適合性評価が可能です。



計算対象
  • 電力設備や家電機器近傍等での人体内誘導電界
  • 無線機器周辺等でのRF電磁界および体内のSAR

商用周波電磁界中における人体モデル注1内の誘導電界の計算例

RF電磁界中における人体モデル
内のSAR計算の概要

注1 国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)等により開発された,解剖学的データに基づく日本人平均体形を有する成人男性の数値人体モデル

10. インパルスパラメータ解析ソフト(CRIEPI high voltage & high current impulse parameter calculation software:χ-plus)

インパルス高電圧・大電流波形パラメータ解析プログラム(χ-plus)は IEC60060-1:2010およびIEC61083-2:2013に準拠し,いわゆるkファクタを用いてインパルス波形パラメータ(波高値,波頭長,波尾長)を計算する。χ-plusは波形表示部、試験・解析条件入力部、解析結果表示部から構成されており、実際の試験での利便性を考慮し、測定結果のテキストファイルが作成されると自動で解析する機能や、 解析結果をサマリーに保存する機能等を備えている。χ-plusは、Windows 環境下で動作し、入力テキストファイルの区切り文字に柔軟に対応できる仕様となっており、汎用測定器に対応可能。

図1 インパルス高電圧・大電流波形解析ソフトウェア(χ-plus)

※1:データ読み込みウィンドウを開く
※2:波形種類を選択(雷インパルス電圧/雷インパルス電流(exponential)/雷インパルス電流(rectangular)/開閉インパルス電圧)
※3:解析実行ボタン
※4:解析結果をSummaryに追加する。(自動サマリーモードあり)
※5:雷インパルス電圧の試験において、波尾裁断波を解析するときに用いる低減全波波形をあらかじめ設定する。

表1 χ-plusの主な仕様

※1 ある点の値をその前後W個のデータの平均値とするノイズ処理手法。χ-plus ではW=1は移動平均なしを意味する。
※2 IEC60060-1には開閉インパルス電圧が波尾裁断した時の裁断時間の定義はないが、実用上裁断時間計測の必要もあることから、雷インパルス電圧の波尾裁断時間の定義に準じて算出する。

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