登録番号 | 1988-00539 (C00)
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タイトル | 緊急時の人間行動-ホテル・旅館火災を例として-
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内容概要 | 本稿は、ホテル・旅館火災時の人間行動を安全工学的観点から分析し、緊急時における人間行動の問題点を考察するものである。考察の対象としては、昭和61年2月及び4月に伊豆半島の2つの温泉で発生した火災(熱川温泉火災と峰温泉火災)を挙げ、当時の新聞報道、その後まとめられた雑誌記事及び当該消防署の報告資料等を参考にして、日本人間工学会・安全人間工学部会の「人的事故原因の調査・分析マニュアル」を基に分析した。 熱川温泉火災における火災発見から鎮火までの諸要件の流れ図を作成したところ、火災発見から消防本部に連絡が届くまで26分経過しており、情報伝達の遅れが被害を大きくした要因となっていることが分かる。この情報伝達の遅れは、電話をかけるという日常生活では普通の行動にミスがあったことが原因となっている。峰温泉火災でも、夜警員が火災発生のランプの点灯を誤動作と思い込み、点検を簡単に済ませた等の行動面でのミスがみられた。 これらの分析によって、人間は緊急時には思わぬ行動をとり、人間のミスによって被害が大きくなることが分かった。今後も、この点での安全人間工学的分析が必要となる。
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著者 | 岸田 考弥(TAKASAKI EC UNIV)、久宗 周二(TAKASAKI EC UNIV)
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出典 | 人間工学
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発行年月日 | 1987/00/00
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巻号 | 0023
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ページ | (0122-0123)
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言語 | 日本語
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登録キーワード | 行動特性、人間特性、人間の振舞い、緊急時、防災、人間行動、ミステイク、情報伝達システム、事故調査、確信エラー、人間工学、警報表示
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