登録番号1995-02021 (C00)
タイトル深部体温による生体リズムの解析と評価 -人の生理的機構と社会生活の整合のために-
内容概要人間の生理的時計機構と社会生活との適合を図るという課題の達成の第1ステップは、生体リズムの計測と解析評価の技術の開発である。本稿では、フィールド計測された体温データを24時間周期の生活スケジュールへの適合という観点から解析評価する手法について概説されている。生体リズムの解析は、リズムの3要素(周期、位相、形)を求めることが基本となる。体温リズムの場合、リズムの3要素は周期、最小値位相(体温が最小値を示す位相)、振幅ということになる。一定間隔で計測されたデータからリズムの周期を求めるには、自己相関法(コレログラム)、パワースペクトル法、コサイナー法などが用いられるが、位相や振幅を定量的に算出する方法は現在のところ、コサイナー法以外にない。実際に体温をフィールド計測してみると、正弦波というよりは鋸波や矩形波に近い波形や谷間が2相性の波形を示すことが多い。また、評価期間内で波形のパターンが変化することがあり、位相の変化の定量的評価が難しい。生活スケジュールへの適合という点で実用的な評価手法としては、体温波形を24時間ごとに加算平均し、平均波形に対する標準誤差を各時刻ごとに算出し、これらの標準偏差を1日全体で平均すれば、その計測区間での振動の安定性を示す指標を得ることができる。
著者小山 恵美(MATSUSHITA DENKO)
出典日本科学技術振興財団
発行年月日1995/00/00
巻号0036/0276
ページ(0045-0051)
言語日本語
登録キーワードサーカディアンリズム、生理特性、定量的評価

検索ページへ戻る