登録番号1997-02342 (A00)
タイトルトヨタ生産方式のポカヨケ
内容概要カンバンシステムで象徴されるトヨタ生産システムは、不良品がゼロの場合にスムーズな運用がなされるため、品質保証がきわめて重要である。そのための手段として設備・機械に対するポカヨケと人に対するポカヨケがある。設備・機械に対するポカヨケには、エラーを起こしうる要因系それぞれについての対策と出来た製品という結果系をチェックする方法がある。人の介在するミスのポカヨケとしては、認知ミス・判断ミスの防止策や動作ミスの防止策、作業後の確認ミスの防止策などが考えられる。一方安全に関するポカヨケも忘れてはならない。例えばアラームは「なぜ危険なのか」が明確に分かるようにするべきである。あまり論じられていないが、ポカヨケにはいくつかの問題点もある。例えば、ポカヨケも機械の一種であり、設計ミスやロジックミスもあえ、同様に、使っているうちに劣化し、メンテナンスが必要だが、ポカヨケの設置理由を知らない人がメンテナンスをするとメンテナンスにならないことがある。また、ポカヨケは工程の主流ではないため、工程が改善されると機能を失っていることがある。ポカヨケは有効な手段ではあるが、品質特性をより向上させていくためには、工程能力を改善し、ポカヨケの不要な工程を作る必要がある場合もある。
著者井上 治樹(TOWA UNIV)
出典東和大学紀要
発行年月日1995/10/09
巻号/0021
ページ(0137-0148)
言語日本語
登録キーワード品質管理、判断エラー、認知エラー、行動エラー、確認エラー、作業環境、識別性、他産業、改善提案、作業工程

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