登録番号2000-02753 (K00)
タイトルバリエーションツリー分析による事故の人的要因の検討
内容概要バリエーションツリーは対策指向型の事故分析手法といわれており、FTAを基本としているが、事後の分析が主体であり、OR(論理積)ゲートをできるだけ用いず、AND(論理和)ゲートのみで作成される。したがって、FTAが推定要因を全て分析対象としているのに対して、バリエーションツリーは確定事象のみを対象としているところが特徴である。また、FTAでは導入することができなかった時間の流れをいれ、事故や不具合事象の発生経緯を図示することが可能である。このバリエーションツリーを交通事故分析に適用できるように改訂し、交差点事故を対象に人的要因の分析とその対策について検討した。その結果、1)事故の発生経緯がダイアグラムにより明確に表現でき、発生状況の再構築が可能である、2)排除ノードを検討することにより、事故の人間工学的対策が策定できる、3)環境要因とヒューマンエラーの関係が明確に把握できる、4)全体の時間の流れが把握でき、発生経緯の疑問点が指摘できる、などが判明した。バリエーションツリーは事故調査や対策を行っている現場の担当者向けのツールとして開発されてきたが、交差点事故を対象に取り上げて分析することで、交通事故分析・対策にも有効なことが示された。
著者石田 敏郎(WASEDA UNIV)
出典自動車技術会論文集
発行年月日1999/04
巻号0030/0002
ページ(0125-0130)
言語日本語
登録キーワード事故分析、フォルトツリー、事故調査、他産業

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