登録番号2004-03602 (C00)
タイトル医療安全とコミュニケーションを考える・4 コミュニケーションエラーの背景要因として「思い込み」に注目する
内容概要本稿では、医療現場におけるコミュニケーションエラーの背景要因とその関連、人間特性として防ぎにくい「思い込み」という現象の背景について検討している。医療従事者間のコミュニケーションエラーを起こす背景要因は、それぞれ一つずつ解決すべきものであるが、人間特性としての「思い込み」をどう防ぐかは大きな課題である。暗黙のルールや手順・習慣などの要因については、ルールを決めて、それを遵守するなど改善策の検討が比較的行われやすいが、「思い込み」に関しては、改善策を見出すことが難しい。思い込みが生じた事例と生じていない事例について、それぞれの事例で、思い込み以外にどのような要因が同時に生じているかを比較すると、思い込みがあった事例では、思い込みがなかった事例と比較して、人間特性に関する要因、医療従事者間の情報伝達に関する要因が最も多く、次に手順・習慣に関する要因が多い。また、夜勤であること、業務が集中していることなど勤務体制に関する要因も多い。これらの要因が相互に関連して「思い込み」が生じ、そのためにコミュニケーションエラーを引き起こし、さらに「思い込み」につながるという悪循環が続くことになる。
著者嶋森 好子(KYOTO UNIV)、増子 ひさ江(JRCS KANGOSHI)、外谷 憲子(SAITAMA SIH)、村上 美好(SAISEIKAI YOKO)
出典看護管理
発行年月日2004/01
巻号0014/0001
ページ(0060-0064)
言語日本語
登録キーワードコミュニケーション、ヒューマンエラー、人間特性、他産業

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