電力中央研究所

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電力中央研究所 報告書(電力中央研究所報告)

報告書データベース 詳細情報


報告書番号

Q04004

タイトル(和文)

ジルコニウム中の空孔‐水素クラスターの電子状態計算

タイトル(英文)

Electronic Structure Calculations of Vacancy-Hydrogen Clusters in α-Zr.

概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)

ジルカロイ合金は高温水中での耐蝕性に優れており、軽水炉燃料被覆管材に用いられているが、燃料の燃焼度の上昇とともに水素の吸収量が増加する事が知られており、これが材料の脆化を引き起こす可能性が指摘されている事から、ジルカロイ中の水素の挙動を知る事が重要である。ジルカロイの模擬材としてジルコニウム中の一つの空孔と水素との結合エネルギーを第一原理電子状態計算によって求め、空孔と水素の間の結合状態を調べた。水素は空孔の周りに6個までは容易に入り込み、空孔とクラスターを形成すると考えられるが、7個目以上の水素は系のエネルギーが上昇するために、原子空孔に捕獲されにくい事が分かった。

概要 (英文)

Zircaloy has been widely used for fuel clad materials because of its excellent corrosion resistance in hot water, but have some problems about the hydrogen embrittlement. First principles electronic structure calculations are presented for the binding energy between hydrogens and a vacancy to investigate the hydrogen embrittlement mechanism. The VASP code based on the density functional theory is used to calculate these electronic structures. We have found that Zirconium vacancy can easily bind with hydrogens up to six and form the vacancy-hydrogen cluster.

報告書年度

2004

発行年月

2005/08

報告者

担当氏名所属

岩沢 美佐子

材料科学研究所構造材料評価領域

大沼 敏治

材料科学研究所構造材料評価領域

曽根田 直樹

材料科学研究所構造材料評価領域

キーワード

和文英文
燃料被覆管材 Fuel Clad Materials
水素脆化 Hydrogen Embrittlement
第一原理計算 First Principles Calculation
ジルコニウム Zirconium
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