電力中央研究所

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電力中央研究所 報告書(電力中央研究所報告)

報告書データベース 詳細情報


報告書番号

Q08006

タイトル(和文)

使用済燃料輸送・貯蔵兼用容器の水溶液遮蔽材によるSCC評価

タイトル(英文)

Evaluation of Stress Corrosion Cracking in Aqueous Solution Neutron Shield of Transport/Storage Cask for Spent Fuel

概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)

プロピレングリコール水溶液遮蔽型の金属キャスクで塩化物による応力腐食割れが生じる可能性が低いことを実験により示した。水溶液の管理基準の5倍以上の塩化物イオン濃度において、応力腐食割れの基点となるすき間腐食は0.4V(0.1M-KCl銀/塩化銀電極基準)以上で発生することを明らかにした。また、空気が飽和した水溶液中における材料の電位は0.08V程度であった。この値はすき間腐食の発生電位を十分に下回るため、実機においてもすき間腐食、すなわち応力腐食割れが発生する可能性は極めて低い。

概要 (英文)

Experimental evaluation proved that no chloride induced stress corrosion cracking will occur on the metal cask which utilizes propylene glycol aqueous solution as neutron shield. Crevice corrosion, precursor of cracking, occurs at about 0.4V vs. 0.1M-KCl sliver silver-chloride reference electrode in aqueous solution with chloride concentration of more than 5 times higher than limit value. On the other hand, the electrochemical potential (ECP) of cask material was 0.08V in air saturated aqueous solution. Since ECP is much smaller than the crevice corrosion potential below which no crevice corrosion is expected, the possibility is very small for chloride induced stress corrosion cracking to occur on the cask.

報告書年度

2008

発行年月

2009/06

報告者

担当氏名所属

谷 純一

材料科学研究所 原子力材料領域

三枝 利有

地球工学研究所 バックエンド研究センター

キーワード

和文英文
金属キャスク Metal Cask
水溶液遮蔽 Aqueous Solution Neutron Shield
海塩 Sea Salt
応力腐食割れ Stress Corrosion Cracking
ステンレス鋼 Stainless Steel
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