電力中央研究所

大型研究設備

大型研究設備

「空気力載荷試験装置」は、送電線に起こる"ギャロッピング現象"を再現し、風や雪の害から電力流通設備を守るための研究を行なっている、大型の風洞装置です。

ギャロッピング現象とは

送電線に雪や氷が着いた状態で強い風が吹くと、「ギャロッピング」と呼ばれる、送電線が上下に大きく揺れる現象が起こることがあります。このギャロッピング現象では、通常の強風では起こらないような複雑で大きな揺れが継続するため、電線と電線が接近しショートすることで、停電になる恐れがあります。

送電線に起こるギャロッピング現象

独自の試験方法で複雑な揺れを再現

「空気力載荷試験装置」は、幅16m・奥行6m・高さ4mの大型風洞装置で、吹き出し口の大きさは幅1.6m・高さ2.5mあり、最大で16.5m/秒の風を起こすことができます。着雪状態を模擬した送電線模型を両側からゴム紐で吊るす独自の試験方法により、自然環境で起こる大きくゆっくり揺れるギャロッピング現象を屋内で再現することが可能です。

複雑なギャロッピング現象を再現

発生メカニズムを解明する

空気力載荷試験装置の吹き出し口の前に実規模大の送電線部分模型を設置して、送電線に付着する雪の形状や風速など、さまざまな条件の実験を行ない、どのような場合にギャロッピング現象が起こりやすくなるのか、その発生メカニズムの解明に取り組んでいます。
また、ギャロッピング現象の対策品の検証なども行ない、それらの効果的な使用方法を検討しています。

ギャロッピング対策の検討

電力を安定して供給するために

対策品の選定や設置にあたっては、その送電線が立地する地域の雪質や着雪形態に加え、風の条件なども考慮する必要があります。
当所では、これまでのさまざまな試験や数値解析、屋外での観測結果などを基に、ギャロッピング現象が起こりやすい地域で対策が必要な送電設備ごとに、その地域の気象特性や設備の形態に合わせた効果的な対策方法を提案しています。
また、送電線への着雪発生・発達機構の解明や、想定される着雪量と鉄塔への荷重を評価する技術開発なども進めており、風雪害に関する研究を網羅的に行なうことで、電力の安定供給に貢献しています。

【関連資料】

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