電力中央研究所

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電力中央研究所 報告書(電力中央研究所報告)

報告書データベース 詳細情報


報告書番号

281024

タイトル(和文)

核分裂生成物-ヨウ素,セシウム-のジルカロイ中への移行と炉水中への放出

タイトル(英文)

FISSION PRODUCT(I,CS)MIGRATION TO ZIRCALOY AND THE RELEASE INTO PRIMARY COOLANT

概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)

本報告ではヨウ素のジルカロイ中への移行と,ヨウ素・セシウムの炉水中への放出を検討した。その結果ヨウ素はジルカロイとの反応に伴ない同材中へ移行し,反応とともにジルカロイはピット腐食から全面腐食へと劣化していた。その反応は雰囲気中のヨウ素濃度と熱処理時間の平方根に依存していた。ジルカロイ中でのヨウ素・セシウムの体積拡散と粒界拡散係数を求め,それにより健全被覆管を移行して炉水中へ放出される量を評価した結果,この寄与はほとんど無視できることがわかった。次にジルカロイ中に不純物として存在しているウランがその核分裂エネルギーにより直接炉水中に放出される量を不純物ウランの分析値1.1g/m3,0.1g/m3を用いて解析した結果,炉水中の濃度は健全炉心の炉水中に存在するFP量とほぼ一致していた。

概要 (英文)

THIS PAPER DESCRIBES THE MIGRATION OF IODINEINTO ZIRCALOY-2 CLADDING AND THE RELEASE OF IODINE AND CESIUM INTO PRIMARY COOLANT IN A REACTOR CORE CONSISTING OF SOUND FUEL RODS. IODINE MIGRATED INTO ZIRCALOY CORRESPONDING TO THE REACTION.ZIRCALOY WAS ATTACKED FIRST BY PITTING CORROSION AND THEN PROCEEDED TO UNIFORM CORROSION.THE REACTION RATE WAS DEPENDENT BOTH ON IODINE CONCENTRATION OF THE ATMOSPHERE AND SQUARE ROOT OF ANNEALING PERIOD. VOLUME DIFFUSION AND GRAIN BOUNDARY DIFFUSION COEFFICIENTS FOR IODINE WERE DETERMINED.THE CONTRIBUTION OF RECOIL OF DIRECT FISSION BY IMPURITY URANIUM CONTAINED IS SURFACE THIN LAYER IN ZIRCALOY CLADDING,WHOSE AMOUNT WAS IN A RANGE OF 0.1G TO 1.1G PER CUBIC METER,WAS CALCULATED.THE AMOUNTS OF IODINE AND CESIUM IN THESE LEVELS WERE IDENTICAL TO THE AMOUNT OF THE FISSION PRODUCTS NORMALLY EXISTING IN PRIMARY COOLANT OF THE CORE WITHOUT DEFECTIVE FUEL ROD.

報告書年度

1981

発行年月

1981/11/01

報告者

担当氏名所属

井上 正

エネルギー・環境技術研究所原子力化学部放射化学研究室

木下 幹康

エネルギー・環境技術研究所発電プラント部原子炉特性研究室

富沢 利

エネルギー・環境技術研究所原子力化学部放射化学研究室

キーワード

和文英文
ヨウ素 IODINE
ジルカロイ ZIRCALOY
化学的損傷 CHEMICAL ATTACK
一次冷却水 PRIMARY COOLANT
FP濃度 FISSION PRODUCT CONCENTRATION
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