電力中央研究所

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電力中央研究所 報告書(電力中央研究所報告)

報告書データベース 詳細情報


報告書番号

281055

タイトル(和文)

模擬ガラス固化体による高レベルガラス固化体の健全性評価-ガラス固化体の相分離,結晶化とガラスとステンレス304との化学的相互作用に関する基礎的検討-

タイトル(英文)

FUNDAMENTAL PROBLEMS ON IMMISCIBILITY, CRYSTALLIZATION, AND CHEMICAL INTERACTION BETWEEN STAINLESS STEEL 304 AND GLASSES FOR RADIOACTIVE WASTE GLASSES

概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)

廃棄物量26.4wt%を模擬した高レベルガラス固化体について固化体の相分離,結晶化と,ガラスとステンレス304(SUS304)との化学的相互作用について検討した。ガラスを600℃に保持すると初期の黒色から変化して,黄色,黄褐色の相が観察されたが,850℃では変色相はほとんどなかった。しかし両者の場合ともガラス中には酸化モリブデンやモリブデン酸塩を主体とする化合物が生成していた。SUS304はガラスにより化学的相互作用を受け温度,時間とともに粒界腐食から全面腐食へと進展していた。化学的相互作用を受けた層には酸化クロム層が生成していた。一定温度条件下では酸化クロム層と同時に金属側に生成する保護被覆層のため,化学的相互作用を受ける領域は緩和される。

概要 (英文)

IMMISCIBILITY AND CRYSTALLIZATION,AND CHEMICAL INTERACTION WITH STAINLESS STEEL,SUS304,WERE INVESTIGATED ON NON-RADIOACTIVE GLASSES WITH SIMULATED WASTE OF 26.4WT%.ALTHOUGH GLASSES WHOSEINITIAL COLOR WAS BLACK CHANGED TO YELLOW OR YELLOW-BROWN BY HEAT-TREATMENT AT 600 DEGREE,THE CHANGE OF COLOR WAS HARDLY OBSERVED BY THE TREATMENT AT 850 DEGREE. MOLYBDENUM OXIDE AND MOLYBDATE WERE DETECTED IN ALL HEAT-TREATED GLASSES. THE CHEMICAL INTERACTION OCURRED AT THE INTERFACE BETWEEN GLASSES AND SUS304,WHOSE SURFACE WAS ATTACKED BY BOUNDARY CORROSION PROCEEDING TO UNIFORM CORROSION WITH INCREASING TEMPERATURE ANDTIME. CHROMIUM OXIDE LAYER WAS MAINLY FORMED IN THE REGION SUFFERED CHEMICAL INTERACTION. IT WAS DEDUCED THAT THE CHEMICAL INTERACTION WAS MODERATED DUE TO THE FORMATION OF PROTECTIVE LAYER.

報告書年度

1981

発行年月

1982/05/01

報告者

担当氏名所属

井上 正

エネルギー・環境技術研究所原子力化学部放射化学研究室

横山 速一

エネルギー・環境技術研究所原子力化学部放射化学研究室

キーワード

和文英文
高レベルガラス固化体 HIGH LEVEL WASTE GLASS
キャニスター CANISTER
侵食 CHEMICAL ATTACK
相分離 IMMISCIBILITY
結晶化 CRYSTALLIZATION
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