電力中央研究所

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電力中央研究所 報告書(電力中央研究所報告)

報告書データベース 詳細情報


報告書番号

282023

タイトル(和文)

模擬ガラス固化体による高レベルガラス固化体の健全性評価-高レベルガラス固化体の表面層における結晶化-

タイトル(英文)

CRYSTALLIZATION ON SURFACE LAYER OF HIGH LEVEL WASTE GLASS

概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)

廃棄物量26.4wt%を含む模擬高レベルガラス固化体表面層に析出する結晶化物の同定,およびその結晶化について速度論的検討を行った。ガラス表面層に生成した結晶は主としてモリブデン酸塩であった。このうちK2MoO4,CaMoO4,Nd2MoO6とNa2MoO4の結晶相は800℃で最大の析出量を示し温度の低下に伴ない飽和体積率は減少した。一方KMoO4は600℃で最大の析出を示し温度の上昇とともにK2MoO4相への変化をあらわしていた。JMA式を用いて結晶の析出量と保持時間の関係を検討した結果,析出速度は結晶成長速度より核生成速度に依存することを示していた。さらにK2MoO4,CaMoO4およびNd2MoO6の結晶の核生成の活性化エネルギーを求めたところ50~60kcalとなり,Na2MoO4についての同エネルギーは約28kcal/molと求まった。

概要 (英文)

SUFACE CRYSTALLIZATION WAS INVESTIGATED ON BORO-SILICATE GLASS WITH SIMULATED WASTE OF 26.4 WT% IN THE TEMPERATURE RANGE OF 550 TO 800 DEGREE. THE CRYSTALS DEPOSITED ON THE SURFACE LAYEROF GLASSES WERE MAINLY COMPOSED OF MOLYBDATE AND MOLYBDENUM OXIDE, THECHEMICAL FORMS OF WHICH WERE IDENTIFIED AS K2MOO4,CAMOO4,KMOO4,ND2MOO6,NA2MOO4,AND MOO3. THE SATURATED VOLUME FRACTION OF EACH DEPOSITION EXCEPT KMOO4 WAS THE MAXIMUM AT 800 DEGREE,DECREASING WITH LOWERING TEMPERATURE. IN THE CASE OF KMOO4,THE MAXIMUM DEPOSITION WAS OBSERVED AT 600 DEGREE. AN ANALYSIS OF DEPOSITION RATE,BASED ON JMA EQUATION,SUGGESTED THAT THE SURFACE CRYSTALLIZATION WAS CONTROLLED WITH NUCLEATION RATE BUT NOT WITH GROWTH RATE. THE ACTIVATION ENERGIES OF NUCLEATION WERE ESTIMATED TO BE RANGED BETWEEN 50 AND 60 KCAL/MOL FOR K2MOO4,CAMOO4,AND ND2MOO6,AND APPROXIMATELY 28 KCAL/MOL FOR NA2MOO4.

報告書年度

1982

発行年月

1983/01/01

報告者

担当氏名所属

井上 正

エネルギー・環境技術研究所原子力化学部放射化学研究室

横山 速一

エネルギー・環境技術研究所原子力化学部放射化学研究室

キーワード

和文英文
高レベルガラス HIGH LEVEL WASTE GLASS
結晶化 CRYSTALLIZATION
モリブデン酸塩 NUCLEATION
核生成 MOLYBDATE
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