電力中央研究所

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電力中央研究所 報告書(電力中央研究所報告)

報告書データベース 詳細情報


報告書番号

380046

タイトル(和文)

節理の発達した花崗岩における大規模空洞掘削時の岩盤挙動の検討ー実測結果の考察と解析法の検討ー

タイトル(英文)

BEHAVIOUR OF JOINTY GRANITIC ROCK MASS AROUND THE UNDERGROUND CAVERN DURING EXCAVATION WORK

概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)

節理が発達した花崗岩内に、高さ48m、幅23m、奥行き103mの揚水発電所用地下空洞が掘削された。空洞周辺における実測結果は、掘削後半に節理の開口によるとみられる変位の急増を示した。そこで、卓越した節理面と直行する方向の変位係数を低下させることによって節理の開口を模擬する数値解析を行った。実測と解析の結果の比較によって、空洞掘削時の挙動についてつぎの考察がされた。(1)掘削初期の岩盤のひずみによる変位は小さく、掘削後半の節理の開口による変位が大きい。(2)岩盤内の節理の開口は、掘削面の拡大に従って、進行する。(3)側壁岩盤の変位に従って、天井アーチのコンクリート覆工内の圧縮応力が増大する。(4)空洞周辺の緩み領域では、節理が発達し開口しやすい状態となっているが、圧縮応力が増大する場合には一定の剛性を発揮する。以上の検討の結果は、今後の同種岩盤内の空洞の設計に役立つものと考えられる。

概要 (英文)

THE UNDERGROUND CAVERN FOR POMP STORAGE POWER STATION WAS EXCAVATED IN JOINTY GRANITIC ROCK MASS.THIS REPORT DESCRIBES MECHANICAL BEHAVIOUR AROUND THE CAVERN BY THE RESULTS OF MEASUREMENT PERFORMED I E CONCLUDED.(1)ELASTIC DISPLACEMENTS OF ROCK MASS CAUSED BY STRAIN OF ROCK-MATERIAL ARE VERY SMALL IN EARLY STAGE OF EXCAVATION BUT IN THE EXCAVATION OF LOWER PART OF THE CAVERN,DISPLACEMENTS CAUSED BY JOINT OPENING ARE VERY LARGE.(2)JOINT OPENING IS ACCELERATED WHEN MORE THAN HALF PART OF THE CAVERN ARE EXCAVATED.(3)THE EFFECT AS CONTROL OF ROCK DISPLACEMENT BY PC-STRANDS OS REMARKABLE.(4)STRESS IN CONCRETE LINING OF ARCH VAULT IS ORIGINATED FROM THE DISPLACEMENTS OF ROCK MASS AROUND THE CAVERN.THESE RESULTS ARE USEFUL TO DESIGN OF A CAVERN IN SAME KIND OF ROCK MASS.

報告書年度

1980

発行年月

1981/02/01

報告者

担当氏名所属

本島 睦

土木技術研究所地盤耐震部地下構造物研究室

日比野 敏

土木技術研究所地盤耐震部地下構造物研究室

キーワード

和文英文
地下空洞 UNDERGROUND CAVERN
実測挙動 BEHAVIOUR DURING EXCAVATION
節理系岩盤 GRANITIC ROCK MASS
掘削解析 ACTUAL MEASUREMENT
花こう岩 NUMERICAL ANALYSIS
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