電力中央研究所

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電力中央研究所 報告書(電力中央研究所報告)

報告書データベース 詳細情報


報告書番号

385032

タイトル(和文)

岩盤割れ目表面沈着物による過去の地下水流向解明の試み(その1)樹枝状マンガンの産状と適用例

タイトル(英文)

A TERTATIVE DETERMINATION OF THE PELEOCURRENT OF GROUNDWATER BY MANGANESE DEDRITE ON ROCK JOINT SURFACES(PART 1)

概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)

岩盤内地下水の挙動を長期にわたり詳細に解析するために,岩盤の割れ目表面から地下水の挙動に関する情報を読みとることが必要である。著者らは,岩盤割れ目表面に付着した樹枝状マンガンの産状(形態,鉱物組成,および化学組成)を観察,記述し,その産状から地下水の古流向を解明する見通しを得た。樹枝マンガンは,還元条件下で地下水に溶存していたMn(■)を酸化還元電位の高い天水起源の水とが反応して徐々に成長する。従って,その分布は過去の長期間にわたる平均的地下水面を示すものと思われる。また,流水からトンネル壁に沈澱したマンガンの酸化物は流線に平行配列し流向を示すことから,岩盤の割れ目の表面の樹枝状マンガンの伸長方向は地下水の古流向を示す可能性がある。しかしながら,花こう岩地域でのその伸長方向分布は,局部的には地下水の交流向を示すようであるが,かなりばらついた向きを有していた。

概要 (英文)

IN ORDER TO DETERMINE THE LONGTERM GROUNDWATER FLOW REGUME IN ROCK MASS IN DETAIL,IT IS IMPORTAMT TO REVEAL THE HISTORY OF GROUNDWATER IMPRESSED ON ROCK JOINT SURFACES. WE TRIED TO DO THIS THROUGH THE OBSERVATION OF MANGANESE DERDRITES ADHERED TO THE SURFACES. THE DENDRITES ARE TORMED SLOWLY BY THE REACTION OF MN(2) DISSOLVED IN A REDUCING GROUNDWATER WITH A OXIDIZING GROUNDWATER DISCHARGED FROM METEORIC WATER. HEUCE,THEIR DISTRIBUTION MAY SHOW THE AVERAGE POSITION OF FLUCTUATING GROUNDWATER LEVEL IN A LONG TIME. MOREOVER,SOME MANGANESE OXIDES PRECIPITATED ON TUNNEL WALLS HAVE LINEAR ARRANGEMENT PARALLEL TO THE FLOWING WATER. THEREFOR,THE GROWTH DIRECTION OF MANGARESE DENDRITES MAY SHOW THE DIRECTION OF THE PALEOCURRENT OF A GROUNDWATER,ALTHOUGH THE DIRECTIONS ON GRANIEE FRACTURE SURFACES ARE RATHER DISPERSED.

報告書年度

1985

発行年月

1986/03/01

報告者

担当氏名所属

千木良 雅弘

土木研究所立地部地盤地質研究室

宮川 公雄

土木研究所立地部地盤地質研究室

キーワード

和文英文
地下水 GROUNDWATER
流向 FLOW DIRECTION
岩盤 ROCK MASS
割れ目 JOINT
樹枝状マンガン MANGANESE DENDRITE
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