電力中央研究所

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電力中央研究所 報告書(電力中央研究所報告)

報告書データベース 詳細情報


報告書番号

N08049

タイトル(和文)

ポゾランを混入した低熱ポルトランドセメントの材料特性 ―ポゾラン置換率が50%の場合における材齢10年時の遮塩性能―

タイトル(英文)

Material Properties of Low-Heat Portland Cement mixed with Pozzolan - Chloride ion permeability of Blend Cement with Pozzolan Contents of 50% cured for Ten Years -

概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)

低熱ポルトランドセメントの50%をポゾラン(石炭ガス化溶融スラグまたはフライアッシュ)で置換したセメントの水和特性と塩化物イオンの拡散係数を把握し,その長期耐久性を検証した.本報告で得られた結果をまとめると,以下のようである.(1)材齢10年時点においても,セメント中に含まれるビーライトおよびポゾランの水和反応は,依然として継続しており,このため圧縮強度の増加も認められる.(2)ポゾランが混入されることにより,セメント中のビーライトの水和が抑制されることから,現時点においてもビーライトの水和率は60~80%程度である.このため,今後も強度などの物理特性の向上が見込まれる.(3)塩化物イオンの実効拡散係数と微視的な特性(空隙率や屈曲度)の関連から,本報告で提案しているセメント系材料は,その硬化体が緻密で耐久性に優れていることが確かめられた.

概要 (英文)

Continuous hydration properties and effective diffusion coefficient of chloride ion in low-heat Portland cement blended with Pozzolan (coal gasification slag or fly ash) contents of 50% by mass were investigated in order to verify long-term durability of concrete. As a result, findings are summarized as follows:(1) At the age of 10 years, hydration of belite in cement and Pozzolan has been continued, and then compression strength has been increased.(2) Because of the retardation phenomenon about hydration of belite by mixing of Pozzolan, reaction ratio of belite ranges between 60 to 80%. Then physical properties(e.g. compression strength)will be expected to generate in future.(3) It was confirmed that devised cementitious material made microstructure of harded paste dense and durable from correlation between effective diffusion coefficient and micro structural properties (porosity and tortuousity).

報告書年度

2008

発行年月

2009/08

報告者

担当氏名所属

松井 淳

地球工学研究所 構造工学領域

山下純成

住友大阪セメント(株) セメント・コンクリート研究所

キーワード

和文英文
長期耐久性 Long-term Durability
低熱ポルトランドセメント Low-heat Portland Cement
ポゾラン Pozzolan
拡散係数 Diffusion Coefficient
粉末度 Blaine Fineness
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