電力中央研究所

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電力中央研究所 報告書(電力中央研究所報告)

報告書データベース 詳細情報


報告書番号

R08027

タイトル(和文)

SiCダイオード適用インバータの設計指針と限界性能

タイトル(英文)

Design Guideline and Marginal Performance of a SiC Diode Applied Inverter

概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)

SiCデバイス適用インバータの実用化は,ダイオードのみSiCとするハイブリッドインバータから始まるものと考えられており,当所においても,平成19年度にSiCダイオードを適用した分散電源連系インバータを試作し,その性能評価を行った。この結果,損失としてはSiデバイスによる最高効率機の15%減となる,効率96.4%を達成し,体積に関しても市販品の14%減とできる見通しを得た。実際の実用化においては,この試作機成果をベースに,効率,体積から見た限界性能が得られるよう,インバータパラメータの設計最適化を行うことが重要となる。
本報告は,ハイブリッドインバータの効率,体積から見た限界性能と,それを与えるインバータパラメータの設計指針を提示したものである。本報告では,インバータシミュレーションプログラムを用いたパラメータ解析により,以下のことを明らかにした。
1) 効率を重視した設計では,チョッパ部,インバータ部それぞれで,できるだけ低いスイッチング周波数を選定し,チョッパリアクトルとフィルタリアクトルのインダクタンス値を最適化する。このような効率重視設計により,損失20%減,体積11%減の性能向上が得られる。
2) 効率と体積の両方を考慮した設計では,チョッパ部,インバータ部それぞれで,効率と体積からなる評価指標を最大化するスイッチング周波数とリアクトル値の組合せを選定する。このような設計により,損失18%減,体積15%減の性能向上が達成できる。

概要 (英文)

It is well acknowledged that the practical use of SiC inverter will commence with a hybrid inverter which consists of Si switching device and SiC diode. We already, in 2007FY, have made a prototype hybrid inverter and have evaluated the performance such as efficiency. The result was successful to achieve 96.4% in efficiency, 15% loss reduction to the maximum efficiency inverter with Si device, and to confirm 14% volume reduction against a commercially available inverter. In a practical application, it is important to optimize inverter design parameters so as to obtain the marginal performance regarding efficiency and volume.
This report presents the marginal performance of a hybrid inverter regarding efficiency and volume and design guidelines to achieve the marginal performance as well. The following results are obtained through parameter analyses using an inverter simulation program.
1) Under the design focused on efficiency, lower switching frequency and optimal reactor inductance are selected both in chopper and inverter. 20% loss reduction and 11% volume reduction are available for the efficiency focused design.
2) Under the design considering both efficiency and volume, optimal combination of switching frequency and reactor inductance is selected for chopper and inverter independently to maximize an evaluation index incorporating efficiency and volume. This kind of design achieves 18% loss reduction and 15% volume reduction.

報告書年度

2008

発行年月

2009/07

報告者

担当氏名所属

高崎 昌洋

システム技術研究所 需要家システム領域

菊間 俊明

システム技術研究所 需要家システム領域

キーワード

和文英文
ハイブリッドインバータ Hybrid inverter
SiCダイオード SiC diode
インバータ効率 Inverter efficiency
限界性能 Marginal performance
設計指針 Design guideline
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