電力中央研究所

報告書「電力中央研究所報告」は当研究所の研究成果を取りまとめた刊行物として、昭和28年より発行されております。 一部の報告書はPDF形式で全文をダウンロードすることができます。

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電力中央研究所 報告書(電力中央研究所報告)

報告書データベース 詳細情報


報告書番号

R11030

タイトル(和文)

ヒートポンプ式給湯機と電力貯蔵装置による太陽光発電余剰活用法―需要地系統大での出力上限値決定法―

タイトル(英文)

Method of Utilizing Surplus Power of PV Systems by Using Heat Pump Hot Water Heaters and Electric Energy Storage Systems

概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)

PV大量導入時には系統大で余剰電力の発生することが懸念されており、その対策として電力貯蔵装置の利用が検討されている。また、貯蔵容量が不足する場合には、PV出力に上限値を設けることでPV出力を抑制することも検討されている。当所では、余剰対策として、給湯機を昼間運転することで逆潮流電力量を一定に保ったままPV抑制電力量を低減することができる需要家需給計画・運用手法を提案している。本手法の実用化のため、需要パターンが異なる各需要家に適用した場合の需要地系統大のPV抑制電力量の低減効果を評価した結果、各需要家の給湯需要のばらつきにより、PV抑制電力より大きな消費電力で給湯機を運転する需要家と、給湯機を昼間運転せずPV出力を抑制する需要家が混在し、需要地系全体ではPV抑制電力量をさらに低減できる可能性があることが明らかとなった。本報告では、通信により各需要家の給湯機運転パターンを事前に把握し、需要地系全体でPV抑制電力量をさらに低減できる翌日のPV出力上限値決定法を明らかにした。シミュレーション結果より、PV出力上限値75%の例では、PV出力予測に誤差が無い場合、給湯機の昼間運転を行うことでPV抑制電力量を約6割低減する事ができ、さらに提案手法を適用すると約9割まで低減することが可能であることを確認した。

概要 (英文)

Large penetration of photovoltaic (PV) generation systems into power system will cause surplus power of whole power system, which results in inefficient utilization of generated power from PV. This report evaluates the effect of utilizing surplus power caused by PV generation systems by electric energy storage system and daytime operation of heat pump water heaters (HPWHs) considering customer's convenience on a scale of distribution system. By considering customer's convenience, the operating patterns of HPWHs of each customer are varied because of the various hot water demands, and there is possibility to utilize the surplus power of whole distribution system more effectively. This report proposes the planning methodology of distribution system to enable the effective utilization of surplus power of whole distribution system by considering the various operation schedules of HPWHs. The proposed method uses communication system to extract the operation patterns of HPWHs of each customer and perform the output power prediction of PV systems to determine the appropriate level of PV power generation limit that ensures the effective utilization of the surplus power and keep the integral of surplus power in daytime within planned value. The effectiveness of the proposed method is validated through the numerical simulation analysis.

報告書年度

2011

発行年月

2012/06

報告者

担当氏名所属

大嶺 英太郎

システム技術研究所 需要家システム領域

八太 啓行

システム技術研究所 需要家システム領域

浅利 真宏

システム技術研究所 需要家システム領域

上野 剛

システム技術研究所 需要家システム領域

小林 広武

システム技術研究所 需要家システム領域

キーワード

和文英文
需要地系統 Advanced Demand Area Power System
太陽光発電 Photovoltaic Power Generation
ヒートポンプ式給湯機 Heat Pump Water Heater
需給一体形運用制御 Operation and Control by Supply-Demand Integration
電力貯蔵装置 Electric Energy Storage System
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