電力中央研究所

報告書「電力中央研究所報告」は当研究所の研究成果を取りまとめた刊行物として、昭和28年より発行されております。 一部の報告書はPDF形式で全文をダウンロードすることができます。

※ PDFのファイルサイズが大きい場合には、ダウンロードに時間がかかる場合がございます。 ダウンロードは1回のクリックで開始しますので、ダウンロードが完了するまで、複数回のクリックはなさらないようご注意願います。

電力中央研究所 報告書(電力中央研究所報告)

報告書データベース 詳細情報


報告書番号

SS21008

タイトル(和文)

送電用鉄塔の耐震設計に用いる加速度応答スペクトル算定手法の提案

タイトル(英文)

Development of acceleration response spectrum estimation method for transmission steel tower seismic design

概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)

背景
送電用支持物設計標準(JEC-127)の改正にあたり他分野の動向や国際基準との整合性も踏まえ、新たに地震荷重が導入されることとなった。JEC-127の改正案として制定された送電用鉄塔設計標準テクニカルレポート(JEC-TR-00007)では、再現期間50年を基本とする等価静的地震荷重が示された。しかし、荷重評価に必要な地表面の設計用加速度応答スペクトル算定法が明示されておらず、実務者に配慮した設計手法が必要であった。

目的
設定した再現期間に基づき、かつ建設地点の地盤特性を簡易かつ適切に反映可能な設計用加速度応答スペクトル算定手法を提案する。

主な成果
1. 設計用加速度応答スペクトル算定フローの提示
AVS30=292m/s相当の基準地盤における再現期間50年の最大加速度に基づき、同地点の基本加速度応答スペクトルを定義した。さらに、表層地盤の増幅特性を考慮することにより、地表面の設計用加速度応答スペクトルを算定するフローを提示した。
2. 基本加速度応答スペクトル算定手法の提案
基準地盤の最大加速度算定に用いられたKanno et al. (2006)の距離減衰式に基づき、同一の最大加速度を与えるマグニチュードと震源距離を組み合わせた想定地震を網羅的に設定し、加速度応答スペクトルを求めて最大加速度で無次元化したうえで、これらを包絡するスペクトルを標準加速度応答スペクトルと定義した。これに基準地盤の最大加速度を乗じることで、基本加速度応答スペクトルを定める手法を提案した。
3. 表層地盤の増幅特性評価手法の提案
基本加速度応答スペクトルの導出と同じ手順を用いて、様々なAVS30に対する無次元化された地表面加速度応答スペクトルの包絡形を求めた。得られた包絡スペクトルを基準地盤の無次元化された加速度応答スペクトルで除することにより、AVS30に応じた表層地盤の増幅特性を加速度応答補正係数として提案した。
基準地盤の最大加速度とAVS30は、ともに公的機関において全国の値がデータベース化されており、これらを提案手法とともに用いることで地表面の設計用加速度応答スペクトルを簡易かつ適切に算定可能とした。

今後の展開
提案手法では考慮できていない尾根のような局所的な地形影響による地震動の増幅を考慮可能な手法を提案する。

概要 (英文)

In this study, we developed a new estimation method of acceleration response spectrum for a transmission steel tower seismic design. According to the design standards on structures for transmissions, JEC-TR-00007-2015, earthquake loads are calculated based on a story shear coefficient method. However, Estimation of the acceleration response spectrum requires that designers have seismological technical knowledges. Furthermore, the acceleration response spectrum is not considering site amplification effects. So that, we investigated a new simple method comporting with transmission steel tower design. As the result, we propose the acceleration response spectrum on base as the envelope curve of the approximately 80 acceleration response spectra calculated based on the attenuation relation suggested by Kanno et al. (2006). In addition, the ground-surface acceleration response spectrum is defined as the envelope curve of the approximately 600 acceleration response spectra calculated based on an attenuation relation and equation for site effects suggested by Kanno et al. (2006). The four types of ground surface spectra are suggested depending on AVS30. In the new estimation method, an amplification factor representing the site effects is suggested as a ratio between the envelope curve on the base and on the ground surface.

報告書年度

2021

発行年月

2022/03

報告者

担当氏名所属

佐藤 雄亮

サステナブルシステム研究本部 構造・耐震工学研究部門

芝 良昭

サステナブルシステム研究本部 構造・耐震工学研究部門

石川 智已

サステナブルシステム研究本部 研究統括室

キーワード

和文英文
送電用鉄塔 transmission steel tower
耐震設計 seismic design
層せん断力係数法 story shear coefficient method
加速度応答スペクトル acceleration response spectrum
表層地盤増幅 site amplification effect
Copyright (C) Central Research Institute of Electric Power Industry