電力中央研究所

報告書「電力中央研究所報告」は当研究所の研究成果を取りまとめた刊行物として、昭和28年より発行されております。 一部の報告書はPDF形式で全文をダウンロードすることができます。

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電力中央研究所 報告書(電力中央研究所報告)

報告書データベース 詳細情報


報告書番号

T91047

タイトル(和文)

低線量照射によるSOD活性増加の機構解明-SOD誘導合成の確認-

タイトル(英文)

MECHANISM OF INCREASED SOD ACTIVITY CAUSED BY LOW-DOSE RADIATION:INDUCTION OF SOD

概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)

今までに低線量照射により老化や発癌の有力な原因と考えられるO2を消去するSODの活性が組織レベルで増加する現象を明らかにした。本研究では,低線量照射によりSODmRNAの合成が発現するか否かをノーザン法により検討した結果,以下の事項を明らかにできた。(1)22週令ラットへ0.25Gyの全身照射を行い4時間後に免疫器官である脾臓のSODmRNAの合成の発現について測定した結果,発現の誘導が認められた。(2)同様に,妊娠中のラット母親への1Gy照射時に,造血機能を持っている胎児の肝臓においてSODmRNAの発現の誘導が認められた。(3)以上の知見により,低線量照射により特に放射線感受性の高い免疫器官や造血器官において遺伝子レベルでSODmRNAの誘導がなされ,これにより組織レベルでSOD活性が増加する機構が明らかにできた。

概要 (英文)

WE EXAMINED THE EFFECT OF WHOLE-BODY X-RAY IRRADIATION ON EXPRESSION OF MRNA FOR SODS IN SOME TISSUES OF WISTAR RATS TO CLARIFY THE INDUCTION OF SODS BY LOW-DOSE RADIATION. THE RESULTS ARE AS FOLLOWS: (1)THE MRNA FOR SODS IN THE SPLEEN OF 22-WEEK ADULTS WASEXPRESSED AT 0.25 GY 4 HOURS AFTER IRRADIATION. (2)SIMILARLY THE MRNA FOR SODS IN THE LIVER OF FETUSES WAS EXPRESSED AT 1.0 GY 4 HOURS AFTER IRRADIATION. (3)THESE PHENOMENA SUGGEST THAT EXPRESSION OF MRNA FOR SODS IN BOTH HEMOPOIETIC AND IMMUNE TISSUES CAUSES INDUCTION OF SOD ACTIVITY BY LOW-DOSE RADIATION.

報告書年度

1991

発行年月

1992/05/01

報告者

担当氏名所属

山岡 聖典

狛江研究所原子力部安全管理研究室

佐藤英介

高知医科大学

秋丸国広

高知医科大学

枝重圭祐

高知医科大学

高橋正彦

高知医科大学

内海耕造

高知医科大学

キーワード

和文英文
放射線ホルミシス RADIATION HORMESIS
SOD SUPEROXIDE DISMUTASE
ノーザンブロット法 NORTHERN BLOTTING METHOD
mRNA MESSENGER RNA
活性酸素 ACTIVE OXYGEN
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