電力中央研究所

報告書「電力中央研究所報告」は当研究所の研究成果を取りまとめた刊行物として、昭和28年より発行されております。 一部の報告書はPDF形式で全文をダウンロードすることができます。

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電力中央研究所 報告書(電力中央研究所報告)

報告書データベース 詳細情報


報告書番号

T92097

タイトル(和文)

高温超電導体の遠赤外線応答

タイトル(英文)

FAR-INFRARED RESPONSE OF HIGH-TC SUPERCONDUCTING WEAK LINKS

概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)

超電導体の弱結合はオーミックでない電流電圧特性を示すため,新型デバイス素子への応用が期待される。特に,高温超電導体の高周波応答には遠赤外線による臨界電流の増大など,興味深い現象が予想される。本研究では,YBCOの粒界型ジョセフソン接合において,584GHzという遠赤外線に対してacジョセフソン効果,即ちシャピロステップを初めて観測した。このシャピロステップは遠赤外線照射によって非照射時の臨界電流の8%程度になった。また,照射する遠赤外線の出力の増加とともに臨界電流が減少し,非照射時の約97%になった。詳しい解析によって上記の2つの現象が予盾なく定電圧モデルによって説明できることが分かった。

概要 (英文)

SUPERCONDUCTING WEAK LINKS ARE EXPECTED TO BE UNIQUE ELECTRONIC DEVICES BECAUSE OF THEIR NON-OHMIC CURRENT-VOLTAGE CHARACTERISTICS. IN PARTICULAR,WHEN ELECTRO A MGNETIC WAVES AT HIGH FREQUENCIES IRRADIATE HIGH-TC SUPERCONDUCTORS,SOME INTERSTING PHENOMENA,SUCH AS CRITICAL CURRENT ENHANCEMENT BY FAR-INFRARED IRRADIATION,OCCUR. WE OBSERVED THE AC JOSEPHSON EFFECT AND THE SHAPIRO STEP, AT A HIGH FREQUENCY OF 584 GHZ IN AN YBA2CU3O7-DELTA GRAIN BOUNDARY JOSEPHSON JUNCTION AT 4.2K. THE SHAPIRO STEP GREW TO ABOUT 8% OF THE NON-IRRADIATED CRITICAL CURRENT. WE ALSO NOTED THAT THE CRITICAL CURRENT OF THE JUNCTION WAS GRADUALLY SUPPRESSED TO ABOUT 97% OF THE NON-IRRADIATED CRITICAL CURRENT WITH INCREASING IRRADIATION POWER. A DETAILED THEORETICAL INVESTIGATION BASED ON THE CONSTANT VOLTAGE MODEL REVEALED THE CONSISTENCY BETWEEN THESE TWO PHENOMENA.

報告書年度

1992

発行年月

1993/04/01

報告者

担当氏名所属

竹谷 純一

狛江研究所開発部新技術研究室

秋田 調

狛江研究所開発部新技術研究室

川手 悦男

財団法人計量計画研究所

キーワード

和文英文
高温超電導体 HIGH-TC SUPERCONDUCTOR
ジョゼフソン接合 JOSEPHSON JUNCTION
遠赤外線 FAR-INFRARED
シャピロ・スラップ SHAPIRO STEP
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