電力中央研究所

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電力中央研究所 報告書(電力中央研究所報告)

報告書データベース 詳細情報


報告書番号

T97068

タイトル(和文)

自己回帰モデルによる脱調予測方式の提案

タイトル(英文)

PROPOSAL OF PREDICTION LOGIC BASED ON AN AUTO-REGRESSIVE MODEL

概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)

現状の脱調予測方式を調査し,その課題を明らかにするとともに,系統各部のオンライン情報を用いた新しい脱調予測論理を提案した。現状の脱調予測方式は各社の現在系統に照らした方式であり,今後,系統が拡充・複雑化すると,その閾値の変更や想定事故条件の追加,あるいはシステムそのものの再検討を要する。提案する方式は,発電機の内部位相角を線形自己回帰モデル(ARモデル)の入力とし,最小二乗法で求まったパラメータにより構成される特性方程式の根の安定判別条件を脱調予測条件に応用したものである。したがつて,この方式は,系統構成や系統運用の変化に依存しない。本方式は中間領域での安定性の判別を対象とするものであり,単純および多機系統の各発電機への適用では,複雑な振動発散現象においても脱調を速やかに予測できる。ただし,位相角の取り方により,発電機の位置によっては脱調の予測が困難であり,今後の課題となる。

概要 (英文)

THIS PAPER SURVEYS THE STEP-OUT PREDICTION AND STEP-OUT RELAYS THAT ARE WIDELY USED IN JAPANESE UTILITIES AND PROPOSES A NEW STEP-OUT PREDICTION LOGIC. THE TYPES OF LOGIC USED FOR STEP-OUT PREDICTION AND STEP-OUT RELAYS ARE DISCUSSED AND THEIR DRAWBACKS ARECLARIFIED. IN CONVENTIONAL STEP-OUT PREDICTION AND STEP-OUT RELAYS,THESETTING CONSTANTS AND/OR LOGIC MUST BE CHANGED WHEN THE POWER SYSTEM IS LARGE AND COMPLICATED. THE PROPOSED NEW STEP-OUT PREDICTION LOGIC IS INTENDED TO BE APPLIED TO PREDICT MID-TERM DYNAMIC INSTABILITY. THE NEWLOGIC IS BASED ON THE STATIONARY CONDITIONS OF AN ATUO-REGRESSIVE MODEL,IN WHICH THE INPUTS ARE TIME SERIES DATA OF THE ANGLES OF ALL GENERATORS. THIS METHOD HAS THE ADVANTAGE THAT THE SETTING OF THE LOGIC DOES NOT DEPEND ON THE A POWER SYSTEM. THIS LOGIC CAN RAPIDLY PREDICT STEP-OUT IN AN 18-GENERATOR LONGITUDINAL MODEL POWER SYSTEM.

報告書年度

1997

発行年月

1998/08

報告者

担当氏名所属

山下 光司

狛江研究所電力システム部

亀田 秀之

狛江研究所電力システム部

井上 俊雄

狛江研究所電力システム部

谷口 治人

狛江研究所電力システム部

キーワード

和文英文
緊急時制御 EMERGENCY CONTROL
オンラインデータ ON LINE DATA
脱調予測 STEP-OUT PREDICTION
自己回帰モデル AUTOREGRESSIVE MODEL
振動発散 GROWING OSCILLATION
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