電力中央研究所

報告書「電力中央研究所報告」は当研究所の研究成果を取りまとめた刊行物として、昭和28年より発行されております。 一部の報告書はPDF形式で全文をダウンロードすることができます。

※ PDFのファイルサイズが大きい場合には、ダウンロードに時間がかかる場合がございます。 ダウンロードは1回のクリックで開始しますので、ダウンロードが完了するまで、複数回のクリックはなさらないようご注意願います。

電力中央研究所 報告書(電力中央研究所報告)

報告書データベース 詳細情報


報告書番号

U90017

タイトル(和文)

海洋プランクトン中のコバルトおよびストロンチウム濃度

タイトル(英文)

COBALT AND STRONTIUM CONCENTRATIONS IN MARINE PLANKTON

概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)

海洋生態系におけるコバルト(Co),ストロンチウム(Sr)の挙動解明に資するために,食物連鎖の基礎をなす海洋プランクトン中のこれら元素濃度について分析を行った。1988年に神奈川県城ケ島沖で採集したプランクトンでは,Coが50~3000ppb(乾燥重量あたり,以下同様),Srが40~3000ppmと広い濃度範囲であったが,プランクトンの大きさや種類とCo,Sr濃度の間には相関は認められなかった。また,1987年に城ケ島沖で得られたプランクトン試料では,Srを濃縮するプランクトン(放散虫の一種)の出現が原因となって,Sr濃度が30000~60000ppmときわめて高かった。一方,秋谷港堤防において採集した試料は全体的にCo濃度が高かったが,この原因として砂やシルトなどの混入の可能性が推定された。

概要 (英文)

THE OBJECT OF THIS STUDY WAS TO EVALUATE STABLE COBALT AND STRONTIUM CONCENTRATIONS IN MARINE PLANKTON TO ELUCIDATETHE DISTRIBUTION AND BEHAVIOR OF RADIOACTIVE COBALT AND STRONTIUM IN MARINE PLANKTON. PLANKTON SAMPLES WERE COLLECTED AT AKIYA PORT AND OFF THE COAST OF JUGASHIMA IN KANAGAWA PREFECTURE AND WERE ANALYZED FOR COBALT AND STRONTIUM. PLANKTON FROM AKIYA PORT HAD HIGH COBALT CONCENTRATIONS. THIS MAY HAVE BEEN CAUSED BY SEDIMENT CONTAMINATION. THE COBALT ANDSTRONTIUM CONCENTRATIONS OF PLANKTON SAMPLED OFF THE COAST OF JUGASHIMA WERE 50 3000 PPB (DRY MATTER) AND 30000 60000PPM (DRY MATTER),RESPECTIVELY. THERE WAS NO RELATION BETWEEN PLANKTON SIZE AND COBALT OR STRONTIUM CONCENTRATION. SAMPLES THAT SHOWED HIGH STRONTIUM CONCENTRATIONS CONTAINED A LARGE NUMBER OF RADIOLARIANS. SCANNING ELECTRON MICROGRAPHY AND X-RAY MICROANALYSIS SHOWED HIGH STRONTIUM CONCENTRATIONS IN THE SPINES OF RADIOLARIANS.

報告書年度

1990

発行年月

1990/07/01

報告者

担当氏名所属

岩田 仲弘

我孫子研究所生物部水産技術研究室

平間 賢一

我孫子研究所水理部水域環境研究室

キーワード

和文英文
プランクトン PLANKTON
コバルト COBALT
ストロンチウム STRONTIUM
放散虫 RADIOLARIAN
Copyright (C) Central Research Institute of Electric Power Industry