電力中央研究所

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電力中央研究所 報告書(電力中央研究所報告)

報告書データベース 詳細情報


報告書番号

U92017

タイトル(和文)

赤潮文献調査

タイトル(英文)

LITERATURE SURVEY OF RED TIDES

概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)

閉鎖性海域での効果的な赤潮発生抑制対策に資するため,赤潮発生の現状や発生機構,対策技術などについての文献情報を収集,整理した。以下にその結果の概要を示す。(1)瀬戸内海での赤潮発生件数は1970年代前半に比べると,1980年代には減少し,その発生範囲も狭くなる傾向にある。(2)赤潮生物の増殖量制限栄養因子は海域により異なるが,多くの場合,窒素またはリンであった。(3)赤潮発生機構は原因プランクトンの増殖,集積に至る一連の過程として示され,この過程には気象・海象・水質・プランクトンの運動性・他種との競合・動物プランクトンの捕食圧など多くの要因が係わっていた。(4)赤潮対策の間接的方法としては窒素,リンなどの負荷量を軽減する方法が一般的であり,直接的方法としては藻体の回収法,凝集沈澱法などがあるが試験的段階であり,実用化には至っていない。

概要 (英文)

THE LOTERANTURE ON RED TIDES HAS BEEN SURVEYED TO CLARIFY THE BLOOMING MECHANISM OF RED-TIDE PLANKTON AND COUNTERMEASURES IN SEMI-CLOSED SEA AREAS. THE RESULTS ARE SUMMARIZED AS FOLLOWS:(1)THE FREQUENCY OF AND AREA RED TIDES IN THE SETO INLANS SEA DECREASED FROM THE 1970S TO 1980S.(2)ALTHOUGH THE GROWTH-LIMITING NUTRIENT FACTORS FOR RED-TIDE PLANKTON ARE VARIABLE,NITROGEN AND PHOSPHORUS ARE COMMON LIMITING FACTORS. (3)OUTBREAK OF RED TIDES IS THE RESULT OF PHYTOPLANKTON GROWTH AND ACCUMULATION. IN THIS PROCESS,MANY FACTORS SUCH AS WEATHER,OCEANOGRAPHIC PHENOMENA,WATER QUALITY,MOBILITY OF PHYTOPLANKTON,COMPETITION WITH OTHER PHYTOPLANKTON SPECIES,AND FEEDING PRESSURE OF ZOO-PLANKTON,ETC. ARE RELATED. (4)REDUCTION OF NITROGEN OR PHOSHPORUS LOAD IN SEMI-CLOSED SEAS IS A COMMON DIRECT COUNTERMEASURE TO RED TIDES. COLLECTION OF PHYTOPLANKTON AND COAGULATION,ETC.ARE INDIRECT COUNTERMEASURES.

報告書年度

1992

発行年月

1992/08/01

報告者

担当氏名所属

川崎 保夫

我孫子研究所水理部水域環境研究室

キーワード

和文英文
赤潮 RED TIDE
発生機構 BLOOMING MECHANISM
富栄養化 FUTROPHICATION
対策 COUNTERMEASURE
植物プランクトン PHYTOPLANKTON
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