電力中央研究所

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電力中央研究所 報告書(電力中央研究所報告)

報告書データベース 詳細情報


報告書番号

U95049

タイトル(和文)

二枚貝増殖場造成のための離岸潜堤の水理的検討

タイトル(英文)

HYDRAULIC STUDY OF DETACHED SUBMERGED BREAKWATER FOR BIVALVE PROPAGATION

概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)

二枚貝は波が高くなり,それに伴う流れ,海底洗掘の速度がそれぞれ二枚貝の移動速度,潜砂速度を上回ると,砂からの露出・転動・海岸への打上げに伴う減耗が生ずる。このような自然の生息環境の改善を期待できる工法として潜堤に着目し,平面実験や貝模型を用いた断面実験を行って,貝の減耗低減効果を調べた。その結果,次の知見を得た。(1)潜堤は強い沖向き流を遅くしたり方向を変えることができるため,貝の卵・稚仔が生息環境外の遠い沖合まで流出してしまうのを低減できる。(2)潜堤は海底地形変化速度を小さくするため,貝の潜砂行動に支障をきたさない。(3)波が高い時,汀線近くに貝は打ちあげられやすいが,潜堤があれば波が減衰し貝の打ち上げ度は小さく貝の分布は波が無い場合とさほど変わらない。潜堤は二枚貝の生息環境に適合するよう波・流れ・海底地形を容易に制御することができ,増殖造成工として有望な工法であると結論づけられる。

概要 (英文)

WHEN THE VELOCITIES OF CURRENTS AND SEA-BOTTOM SCOURS CAUSED BY HIGH WAVES EXCEED THE UPPER LIMIT SPEEDS OF BIVALVETRAVEL AND BURROWING,BIVALVES ARE EXPOSED AND DRAGGED ON THE SAND,AND MANY ARE WASHED UP ON THE SHORE AND DIE. DETACHED SUBMERGED BREAKWATERSARE EXPECTED TO IMPROVE THE NATURAL HABITAT. THE REDUCTION OF BIVALVE MORTALITY AND EMIGRATION DUE TO DETACHED SUBMERGED BREAKWATERS WAS INVESTIGATED BY EXPERIMENTS USING SMALL-SCALE MODELS. THE FOLLOWING RESULTSWERE OBTAINED. (1)SUBMERGED BREAKWATERS DECREASE STRONG SEAWARD CURRENT SPEED AND CHANGE THE CURRENT DIRECTION,SO THEY PREVENT BIVALVE EGGS AND LARVA FROM BEING WASHED AWAY. (2)SUBMERGED BREAKWATERS REDUCE THE VELOCITY OF SEA- BOTTOM CHANGE,THERE BY ALLAWAING BIVALVE BUNOWING . (3)ALTHOUGH BIBALVES ARE EASILY WASHED UP ON THE SHORELINE BY HIGH WAVES,SUBMERGED BREAKWATERS REDUCE OF WAVE HEIGHT AND NUNBERS BIVALVES WASHED UP.

報告書年度

1995

発行年月

1996/03/01

報告者

担当氏名所属

長谷川 寛

我孫子研究所水理部構造水理グループ

キーワード

和文英文
水産増殖 FISHRIES PROPAGATION
二枚貝 BIVALVE
減耗 MORTALITY AND EMIGRATION
潜堤 SUBMERGED BREAKWATER
水理実験 HYDRAULIC MODEL TEST
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