電力中央研究所

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電力中央研究所 報告書(電力中央研究所報告)

報告書データベース 詳細情報


報告書番号

Y13014

タイトル(和文)

東日本大震災後の事業所節電行動の継続状況(2013年版)―3か年のアンケート調査の比較―

タイトル(英文)

Persistency of electricity savings in firms after the Great East Japan Earthquake - Analysis based on three years questionnaire surveys -

概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)

東日本大震災後の電力不足を背景に大幅な節電対策が進められ,今後も当面はある程度の節電が求められる。今後の需要想定においても,節電の継続性は重要な要素となる。そこで本稿では,2011年~2013年の3年間にわたり同一事業所に対して実施した夏の節電実態に関するアンケート調査(3か年有効回答1,459,5.2%)に基づいて,2013年夏の節電実態と2011年以降の継続状況について以下を明らかにした。
1) 2011年から2013年にかけて,節電の取り組みレベルは全体的にやや緩和の傾向にある(図1)。東京・東北地域では2012年以降一貫して緩和傾向にある。関西等4地域では2012年にやや強化されたが,2013年に再び2011年レベルまで緩和された。中部等3地域もやや緩和の傾向にあった。特に,空調の設定温度変更(図1a),時間シフト対策(図1b),自家発電対策(図1c)の実施率低下が大きい。
2) 節電行動は緩和傾向にあるが,震災前のレベルには戻っていない。例えば,オフィスでは照明間引きの実施率は低下しているが,2013年でも平均10%程度が間引きされており,冷房設定温度も2010年より1℃程度上回っていた(図2)。
3) 節電に伴う負担感は,2011年に東京・東北地域で大規模事業所を中心に非常に強かったが,2012年以降低下し,2013年には地域・部門による差がなくなった(図1d)。他地域でも低いレベルで推移しており,過剰な負担は概ね解消したと考えられる。
4) 調査サンプルにおける夏期最大電力の削減実績は2010年比10%前後で推移しており(図1e, f),政府公表値等と比べて大きな偏りはなかった。行動・負担感の低下にも関わらず削減率が維持されている理由は不明だが,高効率設備の累積的な導入効果や過剰照明等のムダ削減の効果が大きいことが考えられる。
5) 今後の節電継続への意識は高く,80%程度が2013年夏のレベルを継続したいとし,また今後も継続可能とされた節電率は2012年調査と同程度の平均10%前後であった。2012年に継続可能とされた節電率と2013年実績には強い相関があり,回答は概ね実現していたことから(図3),今後も同程度の節電が継続する可能性が高い。

概要 (英文)

Japan has experienced a severe electricity shortfall since March 2011 because of the Great East Japan Earthquake and subsequent shutdown of nuclear power plants. The supply-demand balance was especially severe in TOKYO and TOHOKU areas in summer 2011. Although the situation has been improved to a great extent since 2011, the power shortage is still persisting, requiring demand side activity to save electricity. This report summarizes results of the questionnaire survey on activities of Japanese firms to save electricity in response to the power shortage after the earthqueke. We conducted surveys in the winters from 2011 to 2013 to follow firms' activities in each summer to analyse the persistency of electricity saving activities. The results show that, while the activity level of saving electricity was lowered in 2013 compared to the 2011 level, various saving activities such as limiting use of lighting and air conditioning were still persisting. Perception on adverse effect of saving electricity was also lowered in 2013. Interestingly, in a little contrast to the moderated activity level as well as the adverse effect, about 10% reduction both of demand (kW) and consumption (kWh) has been persisting. The survey also reveals that the reduction rates of about 10%, which was claimed by the respondents in the 2012 survey as could be continued, were actually realized in summer 2013. This suggests that similar level of reductions could be persisted at least in the coming few years.

報告書年度

2013

発行年月

2014/04

報告者

担当氏名所属

木村 宰

社会経済研究所 エネルギー技術評価領域

キーワード

和文英文
節電 saving electricity
事業所 commercial and industrial sectors
アンケート調査 questionnaire survey
継続性 persistency
省エネルギー energy efficiency
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