財団法人 電力中央研究所

電力中央研究所 研究報告書(電力中央研究所報告)
[CRIEPI Research Report]

研究報告書「電力中央研究所報告」は当研究所の研究成果を取りまとめた刊行物として、昭和28年より発行されております。 一部の研究報告書はPDF形式で全文をダウンロードすることができます。 ダウンロードの際には、当サイトの利用規約を遵守の上ご利用ください。

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研究報告書 詳細情報
[Detailed Information]

報告書番号 [Report Number]
C16005
タイトル
低消費電力コンピュータと自立電源を用いた画像監視装置の設計方法の提案 ―電柱に設置する監視装置の電源設計―
[Title]
Design method of camera system with low power computer and self-support power supply system
概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)
【背 景】
電力会社では屋外設備の巡視効率化によるコスト低減および労務負担軽減が求められている。この巡視の中には、つる植物と電線の離隔距離監視など、1日1回程度の定点監視画像を用いることで支援できる業務が存在する。しかし、既存の画像監視装置は消費電力が大きく、長期間の撮影を行うには屋外で得にくい外部電源や大型の蓄電池が必要となり、設置自由度が低くなるという課題が存在する。一方、IoTの進展を背景に、低消費電力で動作する安価な小型コンピュータ(小型PC)が多数登場しており、小型の太陽光パネルと蓄電池で動作する設置自由度の高い画像監視装置(以降、監視装置)を開発できる可能性がある。

【目 的】
電柱に設置可能な蓄電池と太陽光パネルで動作する監視装置の電源設計方法を提案する。つる植物を監視対象とする動作試験を通して設計方法を評価し、課題を明らかにする。

【主な成果】
1.太陽光パネルと蓄電池で動作する監視装置の電源設計方法の提案
長期間にわたり安定動作する監視装置の設計には、監視装置の消費電力、充放電時の損失、太陽光パネルの設置角度などに加え、設置場所での天候記録から求める平均日照時間や日照不足となる最大連続日数といった各種パラメータ(表1)が必要である。これらのパラメータを用いて、蓄電池および太陽光パネルの容量を設計する方法を考案した。2つの設計裕度を導入し、監視対象の重要度にあわせた設計も可能である。主な設計方法を以下に示す。
(1)表1に示す各種パラメータと監視装置の1日あたりの消費電力量Qを求める。
(2)蓄電池に関する設計裕度をFs1とし、電池容量の下限値(Fs1×Q×N )を決定する。
(3)太陽光パネル容量は最大電力(Fs2×Q/(ES×Eθ×I×A×T) )以上とする。
2. 監視装置の長期動作試験と課題の抽出
監視装置を電柱に設置し、つる植物(クズ)を1日1回撮影した画像を無線伝送する長期動作試験を行った。上記設計と天候記録に基づき、約15日間の動作が可能な蓄電池(12 V 5 Ah)と最大電力12 Wの太陽光パネルを監視装置に用いた。動作試験の結果を以下に示す。
・撮影した画像から、つる植物の回旋運動を捉えることができ実用性を検証した。
・設計裕度FS2を2.7として設計した最大電力12 Wの太陽光パネルでは、安定した長期動作が可能となった。
・設計裕度FS2を1.1で設計した最大電力5 Wの太陽光パネルでは、樹木の影による発電量低下や日照時間不足のため、十分な発電ができない日が多く、蓄電池電圧は徐々に低下し、最終的に小型PCは停止した。
提案した電源設計方法を用いることで、監視装置の長期動作が可能になった。

【今後の展開】
設計裕度の目安を簡便で合理的に決定する方法が必要である。例えば、家や樹木の影が太陽光パネルにかかる監視箇所では、日照時間と全天日射量を独自調査し、装置設計に反映する必要がある。天候記録の独自調査は手間がかかるため、設計方法を改善する。
[Abstract]
Efficiency improvements of facility inspections are required in the business of electric power industry. Those inspections are conducted for Preventing of short circuit by plants and preventing nests in electric facilities. Currently, these tasks are done visually, and in many cases cost and workload. In many cases, existing camera system requires commercial power supply, and even when self-support power supply is used, the equipment becomes large. By using low power communication device and computer, it may be possible to improve the productivity drastically. In this report, we propose power supply design method operating with battery and solar panel. And we have developed the camera system to support such facility inspections. This camera system confirmed that it sent inspection images for over 4 months. In addition, the camera system proved useful for plant growth observation.
報告書年度 [Report's Fiscal Year]
2016
発行年月 [Issued Year / Month]
2018/09
報告者 [Author]

担当

氏名

所属

伊藤 憲彦

エネルギーイノベーション創発センター デジタルトランスフォーメーションユニット

橋田 慎之介

環境科学研究所 生物環境領域

宮下 茂

エネルギーイノベーション創発センター 配電システムユニット

石野 隆一

エネルギーイノベーション創発センター デジタルトランスフォーメーションユニット

キーワード [Keywords]
和文 英文
モノのインターネット IoT(Internet of Things)
電気設備 Electric Power Facilities
定点カメラ Time-lapse camera
遠隔監視 Telemonitoring
画像処理 Image Processing
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