電力中央研究所

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電力中央研究所 報告書(電力中央研究所報告)

報告書データベース 詳細情報


報告書番号

C17008

タイトル(和文)

業務用電化厨房にふさわしい換気設計手法に関する研究(その11)-電気回転釜の必要換気量-

タイトル(英文)

Research on Optimal Design of Commercial Kitchen Ventilation -Part11. Ventilation Requirements of Electric Tilting Pot-

概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)

背 景
業務用電化厨房の空調の省エネ化のために、新たな換気設計手法の確立が求められている。このためには、調理機器に応じた換気量を明らかにすることが重要になる。当所ではこれまで熱や湯気などが調理中に常に発生する調理機器(揚げ物器、茹で麺器、コンロ、鉄板焼き器)および扉の開閉時以外に熱や湯気などの発生が少ない調理機器(スチームコンベクションオーブン)の必要換気量を明らかにしてきた。学校給食施設などの大規模厨房でコンロの代替機器として用いられている回転釜についても、必要換気量を明らかにする必要がある。
目 的
電気回転釜の必要換気量を排気フード捕集率測定により明らかにする。
主な成果
電気回転釜1)を対象に換気量をパラメータとし、2種類の排気フードの張り出し長さでの排気フード捕集率測定(図1)を実施した。排気フード捕集率測定時には、調理者による気流擾乱(以下、調理者擾乱)を模擬する必要があるため、回転釜における調理者擾乱の試験条件を併せて検討した。主な成果は以下のとおり。
1. 電気回転釜を対象とした調理者擾乱の試験条件の決定
被験者を回転釜の前で横切らせた2)・3)時の排気フード捕集率に合うような擾乱発生板による気流擾乱の与え方は、移動速度が1.2m/s、頻度が2.1回/minであることがわかった(図2)。ただし、必要換気量の検討では、擾乱発生板の移動頻度は小数点以下を切り上げ、3回/minとして排気フード捕集率測定を行った。
2. 電気回転釜の必要換気量
既報4)に倣って排気フード捕集率が90%となる換気量を必要換気量と仮定すると、電気回転釜1)の必要換気量(1450m3/h)は650m3/hとなる(図3)。この必要換気量は、一般的な張り出し長さである150mmの天吊りフードに覆われた場合に、国土交通省の建築設備設計基準の必要換気量の半分以下となる5)。電気回転釜においても既報の調理機器と同様に換気量の低減可能性が示唆された。

概要 (英文)

The purpose of this research is to investigate the ventilation requirements of a tilting pot. Measurements of the capture efficiencies of exhaust hoods
were conducted to elucidate ventilation requirements of tilting pot. The measured data were interpolated to estimate the ventilation rate when the captu-re efficiency approached the threshold. In this research, the ventilationrate at a capture efficiency of 90 % was defined as the ventilation requirements.
The ventilation requirement of exhaust hoods fortilting pot was 650 m3/h. This ventilation requirement is less than half than that of conventional ventilat-ion standard. It suggeststhat there is potential to reduce ventilation rates for tilting pot.

報告書年度

2017

発行年月

2018/05

報告者

担当氏名所属

岩松 俊哉

エネルギーイノベーション創発センター カスタマーサービスユニット

占部 亘

エネルギーイノベーション創発センター カスタマーサービスユニット

キーワード

和文英文
業務用厨房 Commercial Kitchen
換気 Ventilation
必要換気量 Ventilation Requirement
回転釜 Tilting Pot
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