財団法人 電力中央研究所

電力中央研究所 研究報告書(電力中央研究所報告)
[CRIEPI Research Report]

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研究報告書 詳細情報
[Detailed Information]

報告書番号 [Report Number]
C18005
タイトル
電力需要ポートフォリオの作成方法に関する基礎検討 −リソースアグリゲーターがネガワットを効果的に調達する方法の提案−
[Title]
A design method for electric power demand portfolio and its basic investigation -Proposition of a method for a resource aggregator to procure negawatt effectively-
概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)
背 景
電力の小売全面自由化や再生可能エネルギーの普及拡大に伴い、デマンドレスポンス(DR)により需要家の需要抑制量(ネガワット)を束ねて調達するアグリゲーターが注目されている。ただし、需要の不確実性から、ネガワットの総和が予測から大きく乖離する場合があり、乖離を小さくする方法が必要とされている。そこで当所では、まずアグリゲーションコーディネーター(AC)向けの調達方法を提案した。一方、リソースアグリゲーター(RA)が直接、需要家からネガワットを調達する方法は未検討である。

目 的
RA向けの効果的なネガワット調達方法を提案する。さらに実需要データを用いた数値実験により、提案方法の特性を明らかにする。

主な成果
1. 電力需要ポートフォリオ作成方法の提案
RA向けのネガワット調達方法として、DR要請する需要家の効果的な組合せ(電力需要ポートフォリオ)を作成する方法を提案した。提案方法は、以下の特徴を持つ。
・需要家へのDR要請は、ACからRA向けの要請と異なり、要請有無の二択である。このため、ネガワット総和をACからの要請調達量になるべく一致させながら、ネガワットの総和の変動を最小化するような、整数二次計画問題として解を求める。
・ネガワット総和の変動の最小化にあたっては、各需要家の予測と実績との差(残差)に関する相関行列を活用して、各需要家の変動を相互に打ち消しあうように、需要家の組合せを抽出する。
・株式のポートフォリオ理論を参考に、相関行列のノイズを除去する手順を加えることで、ネガワット総和の予測精度を向上させる。
2. 実需要データを用いた提案方法の数値実験
提案方法をもとにプログラムを作成し、公開されている電力需要データ用いて、DR実施を模擬する数値実験を行なった。40軒の需要家候補から、700kWhを調達する状況を想定した実験の結果、以下が分かった。
・調達できたネガワット総和は、700 ±20kWh程度となった。また、気象およびカレンダーの情報を用いた、精度の高い需要予測手法を用いることで、ネガワット総和のばらつきを小さくできる。
・相関行列のノイズ除去手順によるばらつき低減効果は、0.4kWh程度である。

今後の展開
需要家毎の特性やDR要請の公平性を考慮し、より実用的な方向に提案手法を発展させる。
[Abstract]
This report proposes a design method for customer portfolio in electric aggregation. In this method, the customer portfolio means a combination of customers which give negawatt on request from a resource aggregator (a demand response provider). The portfolio is determined on each day and each time period for demand response (DR) by minimizing the variance of gross negawatt from the customers requested DR. This minimization is performed under the condition that the gross negawatt almost equals the aggregator's suggested procurement amount in each hour in the time period for DR. Correlation matrices, which play important roles in determining the portfolio, are calculated from the previous prediction results (more concretely, the difference between actual and predicted values) for customers' demand. Random matrix theory is also applied to correlation matrices to remove impact of statistical noise. By applying the proposed method to public data of building electricity usage, prediction performance of the portfolio is compared with and without cleaning of the correlation matrices for two different demand prediction methods.
報告書年度 [Report's Fiscal Year]
2018
発行年月 [Issued Year / Month]
2019/05
報告者 [Author]

担当

氏名

所属

鶴見 剛也

エネルギーイノベーション創発センター デジタルトランスフォーメーションユニット

所 健一

エネルギーイノベーション創発センター デジタルトランスフォーメーションユニット

キーワード [Keywords]
和文 英文
電力アグリゲーション Electric aggregation
デマンドレスポンス Demand Response
ポートフォリオ理論 Portfolio theory
整数計画法 Integer programming
ランダム行列理論 Random matrix theory
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