報告書番号

C19004

タイトル（和文）

需要シミュレーションツールの開発（その4） 住宅モデルの精度検証と将来需要予測機能の開発

タイトル（英文）

Development of Energy Demand Simulation Tool (No.4) Verification of the Residential Model and Function for Predicting Future Demand

概要 （図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております）

背景：
当所では新しい電力需給のマネジメント手法の確立や地域のエネルギーの有効利用のため、需要家の多様性や地域特性を考慮した需要シミュレーションツール(以下、ツール)を開発している。しかし、実データを用いたツール計算結果の精度検証が行えておらず、また将来の需要を予測する機能を有していなかった。
目的：
ツールのうち住宅群の消費電力を推定する部分について、電力実測データを用いて推定精度の検証を行うと共に、将来需要予測機能を追加し、試算例を示す。

主な成果：
1. 電力実測データを用いたツールの推定精度の検証
川崎市内の34地域について、ツールの計算結果と地域別に集計された電力実測データ(以下、GDBL集計値)を比較することで、推定精度の検証を行った。ツールによる世帯当たり年間消費電力量(地域内の住宅の平均)の計算結果はGDBL集計値と比較して平均で16%大きかったが、両者間の相関係数は0.76と高く、世帯人数等の差に起因する地域差を表現できていた。

2. 将来需要予測機能の追加と試算
総務省による500m地域メッシュ予測人口データベース等を用いて2050年までの地域内世帯数、用途別の需要カーブを算出できるように機能を追加した。また成果1.に示した川崎市内の34地域を対象に試算を行った。
地域によって戸建て住宅比率等の特性が異なるため、PVやエコキュート等の普及率の推移に対して需要カーブ自体が変わる可能性があること(図2)、想定したケースによって地域毎の将来の消費電力量が大きく異なることが示唆された。

概要 （英文）

In this study, we have built a demand simulation tool to estimate the daily load curve of the specific region by considering the characteristics of the region. However, the accuracy of the calculation results was not verified. In addition, although calculations can be performed at the current status, demand fluctuations due to future changes in the number of households could not be calculated.
In this report, we verified the estimation accuracy of the tool using the statistical power measurement data and improved the estimation accuracy of the tool. In addition, to examine future scenarios with the tool, the tool was improved to calculate the number of households in the region up to 2050 and the demand curve based on them using the 500m mesh forecast population database.

報告者

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