財団法人 電力中央研究所

電力中央研究所 研究報告書(電力中央研究所報告)
[CRIEPI Research Report]

研究報告書「電力中央研究所報告」は当研究所の研究成果を取りまとめた刊行物として、昭和28年より発行されております。 一部の研究報告書はPDF形式で全文をダウンロードすることができます。 ダウンロードの際には、当サイトの利用規約を遵守の上ご利用ください。

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研究報告書 詳細情報
[Detailed Information]

報告書番号 [Report Number]
C19006
タイトル
車載充電器をスマートチャージングに活用するための充電制御器の試作と応答時間計測
[Title]
Development of a Charging Controller for Smart Charging of an Electric Vehicle
概要 (図表や脚注は「報告書全文」に掲載しております)
(背景)
 再生可能エネルギーの導入が増加する一方、調整力である火力機が減少しており、周波数変動の増大が懸念されている。アンシラリーサービスとして蓄電池などの電力貯蔵設備の導入が検討されているが、多額の初期投資を要する。今後の普及が期待される電気自動車(Electric Vehicle: EV)は、一台当たりの車載充電器の容量は小さいものの、近年、多数台のEVの充電を制御することで余剰電力の変動を吸収させる提案があり、EVを用いた簡便で高速に応答する充電システムの実現が求められている。
(目的)
 系統周波数に応じて充電電力を制御するスマートチャージングのためのシステムを構築するとともに、その応答時間を評価する。
(主な成果)
1.スマートチャージングのためのシステム構築
 EVの普通充電規格IEC 61851-1をもとにスマートチャージングのための充電制御器を試作した。市販のAC 200V充電ケーブルに本制御器を挿入することで任意の充電電力を設定できるようになる。本制御器を用いたスマートチャージングでは周波数カウンタとパワーメータを用いて系統の周波数と電圧、充電時の力率と有効電力を実測し、これらの値から0.1 Hzの変動当たり1 kWの補償が行えること、またその制御を0.6 secの周期で行えることを確認した。
2.スマートチャージングにおける応答時間の評価
 同時刻の充電電力指令値(計算値)と実測値には、応答時間に起因する偏差が含まれる。実測値の時刻を指令値の時刻に対してシフトさせていくと、偏差の最小値が得られ、その時のシフト量(スマートチャージングにおける応答時間)は約1.0 secとなった。従って、実測したスマートチャージングにおける応答時間は、英国EFRが要求する高速周波数応答1 secと同等レベルとなった。また、その応答時間の内訳を調べたところ、約半分の0.5 secが周波数計測に要する時間であり、高速化におけるボトルネックとなることが分かった。
[Abstract]
A charging controller for smart charging was developed based on the international standard of electric vehicle's conductive charging system, IEC 61851-1. By inserting the controller into a commercially available charging cable, we set a charging power to a requested value easily. In addition, we measured a frequency and a voltage of a power line, and a power factor and an effective power of an on-board charger by using a frequency counter and a power meter simultaneously, and then we controlled the charging power according to a slope of 10-kW/Hz at a period of 0.6 second successfully. A measured response time for the smart charging was about one second, which was equivalent to the time of the Enhanced Frequency Response presented by National Grid UK, and about half of the time was spent by a communication process with the frequency counter.
報告書年度 [Report's Fiscal Year]
2019
発行年月 [Issued Year / Month]
2020/04
報告者 [Author]

担当

氏名

所属

名雪 琢弥

エネルギーイノベーション創発センター 配電システムユニット

田中 大幹

東京大学大学院 新領域創成科学研究科 先端エネルギー工学専攻 修士課程(連携大学院協定により受入)

キーワード [Keywords]
和文 英文
電気自動車 Electric vehicle
車載充電器 On-board charger
スマートチャージング Smart charging
応答時間計測 Response time measurement
高速周波数応答 Enhanced frequency response
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